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J2上位が大学生に、浦和レッズは4部に敗退

Jリーグ赤っ恥! プロチームが格下クラブ・大学生に次々負ける深いワケ

sagawafc.jpg応援団の声援に応えるSAGAWA SHIGA FC
彼らも勝てるとはかぎらない大学チームがあるという

 サッカー日本代表がスコットランド代表を撃破した10日、その陰で開催されている天皇杯において、J2(Jリーグ2部)の上位クラブ2チームがひっそりと大学生に負けていた。翌11日には人気No.1のビッグクラブ、浦和レッズが3部下のカテゴリーに不覚をとり、さらに3つのJ2クラブが敗退。いったいJリーグはどうなっているのか。

 日本サッカー協会に登録したチームがプロ・アマを問わず激突する国内最高峰のカップ戦、天皇杯。J1、J2が初めて登場した2回戦初日の10日、J1昇格を争うJ2上位チームが揃って大学サッカー部に敗れた。

 1、2部制を施行するJリーグのすぐ下には、J2加盟をめざすクラブチームと、企業チームなどアマチュアが混在する全国リーグ「JFL」がある。実質的な3部リーグでレベルも高い。そのJFL首位を独走するSAGAWA SHIGA FCは、J2中位のザスパ草津に3-1(※得点表示はホームが左)で敗れている。順当な結果と言えるだろう。しかし一方で、関東大学リーグ1部の明治大学はJ2で4位の湘南ベルマーレに0-1で、九州大学リーグ1部の福岡大学はJ2で一時5位につけていた水戸ホーリーホックに2-3で、それぞれ勝っている。どうしてこんなことが起こるのか。アマチュアのチームがプロと戦うことは言うまでもなく名誉なことであり、モチベーションは高い。対して勝って当たり前のJクラブは戦いづらい。番狂わせが起きやすいのは確かだが、それでも実力差でJが上回るのではないのだろうか?

「たしかに草津もSAGAWAに苦戦しました。JFL上位はJ2下位に匹敵すると言えるでしょうが、草津との実力差をひっくり返すことはできなかった。しかし大学トップクラスはJ2の中位から上位に相当する実力を持っているのです」(JFLチームのサポーター)

 たとえばJFLには大学で唯一、流通経済大学が参加している。流通経済大学は関東大学リーグ1部にも参加しており、明治大学と同レベルのチームだが、JFLでは15位。単純に考えればSAGAWAのほうが流通経済大学より強いはずだが、これにはからくりがある。

「JFLに参加している流通経済大学は、1.5軍から2軍相当のチーム。対して関東大学リーグは1軍です。関東大学リーグのない時期に1軍がJFLに出場することがありますが、そのチームにはSAGAWAであってもなかなか勝てない。なにしろ、2009年シーズンは流通経済大学から11人のJリーガーが誕生しました。素材がよいのです。大学トップのチームはふだんから日本代表やJ1との練習試合を多く組んでいて、プロに臆するところもありません」(サッカーライターの後藤勝氏)

 明治大学や福岡大学もほぼ同様で、高い目的を持って競技に取り組んでいる。近年は高卒の選手よりも大卒の選手のほうがJで活躍するケースが多い。観ようによっては、今回の大番狂わせも「順当」なのかもしれない。

 とはいえ、プロがアマチュアに負ける事例が目立てば、人気低下が叫ばれるJリーグの権威が失墜しかねない。大学よりJが弱いというのは問題ではないのか。

「それなら大学サッカーが充実しているということでまだ納得できます。しかし湘南とJ1昇格を競うセレッソ大阪が東北リーグ1部(4部相当)の福島ユナイテッドFCに敗れ、ヴァンフォーレ甲府が関西大学リーグ1部の関西大学とPK戦までもつれたことを考えると、もうひとつ、敗因として思い当たるのは日程です。こちらのほうが問題かもしれません」(関係者)

 J2クラブは水曜日(7日)にリーグ戦を戦ったばかりで疲労が濃い。そして昇格のかかった終盤戦を控え、天皇杯には余力を割けない状態にある。リーグ戦との狭間で、取り組み方が及び腰になったというのである。

 だが、優勝争いから遠ざかっている浦和レッズ(J1)が北信越リーグ1部の松本山雅FCに2-0、昇格争いに加わっていない東京ヴェルディ(J2)が0-1でJFL13位のホンダロックに敗れた事態に至ってはどう説明するのか。相手は大学リーグの強豪でも、JFLの上位でもなく、言い訳のしようがない。

 考えてみれば現在のJリーグはJ1、J2あわせて36チームもあり、増えすぎの感は否めない。ちょっとした理由で実力が発揮できなくなる「勝負弱い」ビッグクラブ、アマチュアと大差のないクラブが混じるのも、致し方ないことなのだろうか?

ワールドサッカーウイニングイレブン 2010

もう、わしが育てる。

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最終更新:2009/10/13 12:22
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