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「土地売却」「固定資産税導入」 万博不振の上海市が金集めに必死?

banpaku.jpg上海万博公式ページより

 上海万博事務局の発表によると、万博が開幕して約3週間が過ぎた5月17日、来場者数が300万人を突破した。事務局は「安定した運営が続いている」として胸を張って見せるが、上海市が設定する会期中の来場者数の目標は、7,000万人。184日間ある万博会期のおよそ10分の1が過ぎた時点で、目標達成率は20分の1以下という有り様だ。序盤でいきなり予定の半分以下のスローペースで、今後さらに、入場者数が逓減して行くであることを考えると、目標の達成はまさに夢物語となりそうだ。
 
 そんななか、「まもなく上海市が深刻な財政難に陥るのでは、との観測が強まっている」と話すのは、中国在住フリーライター・吉井透氏だ。

「上海万博には、事業費のほかインフラ建設費や都市整備費などの間接投資を含めると、5兆円以上の資金が投入されたと言われている。これは、愛知万博の実に10倍にも上る規模。それでも万博開幕前、上海市は『十分に元が取れる』としていた。しかしふたを開けてみれば予想の半分以下の盛り上がり具合。投下した資本の回収計画にホコロビが生じて当然です」
 
 さらに、上海市が最近打ち出した政策からは、かなり切迫した財政状況が伝わってくるという。

「上海市は5月18日から、過去最大の規模となる住宅用地の売却を始めたんです。当局は『住宅供給の安定のため』という建前ですが、財源確保が真の目的でしょう。さらにその一方で、中国で初となる固定資産税制度の導入を検討。『不動産市場の過熱を避けるため』としているが、『上海万博のツケを税金で払おうとしている』と、市民からの反感を買っています。そもそも、土地は国のものとされる中国で、”土地”として販売されているのは借地権。借地権に固定資産税とは不思議な話なのですが、それほどまでに台所事情は逼迫している」
 
 不動産の供給量が増え、さらに維持費も上昇するとなれば、不動産価格の急落も懸念される。それを嫌気してか、上海株式市場の総合指数は18日現在、万博開幕から9.6%の下落。年初から20.8%の下落。万博が、バブル崩壊の引き金を引いてしまったのだろうか!?
(文=高田信人)

本当にヤバイ!中国経済―バブル崩壊の先に潜む双頭の蛇

ヤバいよヤバいよ~

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最終更新:2010/05/21 10:37
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