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「厄介ごとに巻き込まれたくない!?」中国人が変死体を見て見ぬふりするワケ

0023ae66517010faf5c108.jpg用水路での捜索の様子。

 陝西省咸陽市乾県の用水路で、4月3日からの20日間あまりの間に16体もの遺体が連続して発見される騒動が発生した。遺体の中には、行方不明者として捜索願が出されていたものも複数あったというが、腐敗が進み身元が判明しないものがほとんどだという。警察によると事件性はなく、誤って川に転落したものと見られている。

 2月末には山東省徳州市の路上で、放置された嬰児の遺体、約10体が発見されたばかり。このような事件が続発しているのは、不審物を発見しても警察に通報するという習慣がないことが一因だと指摘する声もある。

 中国で司法通訳として働いた経験がある馬建華(仮名)さんは、変死体を発見しても警察に通報する人が少ない理由を、こう語る。

「中国では、変死体を発見し警察に通報したのち、事件性があると判断された場合、第一発見者は15日間、警察の監視のもとに置かれるんです。これには3つの意味があって、ひとつは『第一発見者をまず疑え』という原則に基づいたもの。もうひとつは、いつでも好きなときに現場検証などの捜査に協力をさせるため。そしてもうひとつは、犯人から口封じに殺されたり、口止め料を受け取ったりすることを避けるためです。また、単純に『警察と関わりたくない』という警察不信もあって、発見者は通報したがりません。

 広東省仏山市で発生した女児ひき逃げ死亡事件で、13人以上の通行人が、路上にうずくまる女児を目撃しながらも何もしなかったことが批判を浴びましたが、彼らには『厄介ごとに巻き込まれたくない』という心理が少なからずあったはずです」

 変死体やケガ人を見て見ぬふりする人々に対し「道徳崩壊」の声も上がっているが、安心して通報できる司法制度や警察への信頼が欠如していることも問題のようだ。
(文=牧野源)

最終更新:2012/04/27 10:00
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