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リーマンショック以上の衝撃に!? LIBOR不正関与の銀行を待ち受ける賠償請求地獄

5857326245_bcc181e0af.jpg※イメージ画像 photo by
Images_of_Money from flickr

 世間がロンドン五輪に浮かれている一方、国際金融界ではロンドン発のスキャンダルに揺れている。

 国際的な資金調達金利の基準とされるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)が、複数の銀行によって不正操作されていた、いわゆるLIBOR不正操作問題で、米連邦検察などの欧米当局が、不正に関わった銀行とそのトレーダーを刑事訴追する動きに出た件だ。

 この件に関して、英バークレイズにはすでに約350億円もの制裁金が科せられており、さらに英RBSにも近く制裁金が科られる見込みだという。

 当局の追及は、それだけには終わらない。モルガン・スタンレーのアナリストによる試算では、不正に関わった欧米の主要金融機関が負担することになる制裁金と訴訟費用の総額は、2014年までに1兆円以上になるとしている。

 ところが、「それ以上に大きな負担となる可能性があるのが、投資家からの損害賠償請求」と話すのは、大手紙の経済記者だ。

「事件に関わった銀行はカルテルを結び、金融危機前はLIBORを実際よりも高めに操作して利息を稼ぎ、さらに金融危機以降は低めに操作して自らの資金調達を容易にしていた。一方、彼らが操作した金利に従うしかない投資家や企業は、もらうべき利息をもらえなかったり、過剰な金利を払っていたことになる。当局によって不正に関わったとして特定された銀行は、今後さらに、投資家や企業からの損害賠償請求に直面することとなる。場合によっては、制裁金よりも巨額な賠償金を支払うハメになるのでは。ちょうど日本で過払い金返還請求がブームとなり、サラ金が次々と廃業したように、不正に関わったメガバンクがバタバタと潰れるという事態も予測される。そうなれば、リーマンショックどころの騒ぎではないだろう」

 もはやロンドン五輪に浮かれている場合ではない!?
(文=牧野源)

最終更新:2012/10/10 17:13
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