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スタローンが肉体アクションに回帰 『バレット』で暴れまくる!!

balet.jpg(C)2012 The Estate of Redmond Barry LLC.All right reserved.

 今週取り上げる新作映画3本は、未来の地球を舞台にしたSFアドベンチャー、現代の米国でマッチョな殺し屋が活躍するアクションスリラー、昭和の名映画監督を題材にした人間ドラマ。時代設定もジャンルも異なる3作品に、あえて共通項を挙げるならば「愛」と「戦い」だろうか。

 『オブリビオン』(公開中)は、トム・クルーズが主演した近未来SF超大作。2077年の地球はエイリアンの攻撃により壊滅し、生き残った人類は遠い惑星への移住を進めていた。監視任務に就くジャック(クルーズ)は妻と共に最後まで地球に残っていたが、ある日不時着した宇宙船から、何度も夢で見た美女(オルガ・キュリレンコ)を救出。その現場を調べていたジャックは、謎めいた男ビーチ(モーガン・フリーマン)に拉致され、驚くべき真実を告げられる。

 映像クリエイターとしてCM業界で活躍し、『トロン:レガシー』(10)で長編映画監督デビューしたジョセフ・コシンスキーによる2作目。主人公らが暮らすスカイタワーやパトロール機の洗練された未来的デザインと、荒涼とした地球の景観を対比させたビジュアルが圧倒的だ。ストーリーとしては『トータル・リコール』(12)、『マトリックス』(93)、『月に囚われた男』(09)など過去の名作SFを想起させる要素が多く、ある意味そうした“SF映画あるある”を楽しむのも一手だが、「愛」「魂」「人間性」といった哲学的な命題に挑んだ野心作でもある。

 2本目の『バレット』(公開中、R15+)は、『エクスペンダブルズ』シリーズのシルベスター・スタローン主演のスリリングなアクション。元海兵隊員で殺し屋のジミー(スタローン)は、依頼を受け米国南部ニューオリンズで悪徳警官を射殺。だが、その依頼は謎の組織が仕掛けた罠で、ジミーの相棒が殺されてしまう。組織と警察から追われる身になったジミーは、復讐を果たすため、自分とは正反対の正義を信じる刑事テイラー(サン・カン)とコンビを組むことになる。

 原題“Bullet to the Head”(頭に銃弾)の通り、スタローンが無慈悲にターゲットの眉間を打ち抜くベテランの殺し屋を演じる。『エクスペンダブルズ』シリーズでアクションスターのオールキャスト映画を実現させた立役者が、シンプルな肉体アクションに回帰した娯楽作。容赦なく敵を殺しまくるヒットマンと、法の下の正義にこだわるカタブツ刑事が反目しながら協力するバディムービーの楽しさも。原作はフランス発グラフィックノベルだが、映画化に『48時間』シリーズのウォルター・ヒル監督はまさに適任。スクリーン狭しと暴れまくる、まだまだ元気いっぱいのスタローンを満喫できる1本だ。

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