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日本最古のサッカー雑誌に何が……「サッカーマガジン」宮本恒靖編集長に広がる波紋

513B4c0qN0L.jpg「サッカーマガジン 2013年 10/1号」

 サッカー専門誌「週刊サッカーマガジン」(ベースボールマガジン社)が10月末で週刊発行を終了し、11月から編集長に元日本代表主将・宮本恒靖氏を起用して月刊発行されることが報じられ、話題を呼んでいる。

「有名人が“責任編集”といった形で名ばかりの編集長を務めることはよくありますが、常任の編集長は珍しい。日本サッカー協会やJリーグ幹部も報告を聞いて、非常に驚いているそうです。宮本といえば、語学にも堪能で現役時代から“インテリ”で通ってきましたが、もちろん雑誌編集は素人。海千山千のサッカー専門誌の編集者や記者が、おとなしく“宮本編集長”の指示に従うでしょうか」(サッカーライター)

 同誌は、1966年創刊の日本最古のサッカ―専門誌。当初は月刊だったが、93年のJリーグスタートを機に週刊化された。競合誌に78年創刊で後発の「週刊サッカ―ダイジェスト」(日本スポーツ企画出版社)があるが、発行部数は「ダイジェスト」の58万部に対して、「マガジン」は43万部と大きく差がついている。今回の月刊化には、こうした厳しい台所事情が背景にある。

「日本最古のサッカ―雑誌であるだけに、『マガジン』はサッカ―が人気のなかった“冬の時代”から、日本サッカー協会と二人三脚でサッカーを盛り立ててきました。そのため、記事の論調が“協会寄り”です。例えば、日本代表に負けが込んだり、W杯などの国際大会で惨敗を喫したりすると顕著なのですが、『ダイジェスト』が舌鋒鋭く協会批判を行うのに対し、『マガジン』はどちらかというと協会を擁護する論陣を張ることが多い。熱心なファンやサポーターであるほど、『マガジン』のそうした“穏健な誌面”に物足りなさや不満を感じているんです。両者の発行部数の差は、まさにその点にあると言っていい」(同)

 宮本氏は06年W杯ドイツ大会で日本代表キャプテンを務めた後、11年に引退。12年には国際サッカー連盟(FIFA)が運営する大学院に入学し、この7月に卒業したばかり。9月に、日本協会の国際委員に就任している。

「宮本氏は協会内部の人間なわけで、そんな彼が編集長を務める雑誌に公正な誌面が期待できるでしょうか。“協会の広報誌”と化してしまわないか、非常に不安です。スポーツジャーナリズムも何もあったもんじゃありません」(同)

 来年のブラジルW杯を控え、サッカー人気の盛り上がりが予想されるが、こんな“読者不在”のリニューアルではサッカー熱も冷めてしまうのではないか。

最終更新:2013/10/07 13:10
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