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苦戦強いられる本田圭佑に光明「突破のカギは、カカとのコンビネーション」

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 本田圭佑が、やっと“らしさ”を取り戻してきた。デビュー戦となったサッスオーロ戦がウソのように、ミランでの試合を重ねるたびに孤立していった本田。トリノ戦時には、試合途中にカカがセードルフ監督に進言したのか、二人が話し合った後から、本田はタッチライン沿いばかりを走るプレーに終始することになる。間違いなく、セードルフ監督から、「ワイドに張ってくれ」という指示があったと思う。ここが分岐点になった。


 続くボローニャ戦も、トリノ戦同様に、右サイドで張ることに。本田がボールを持っても、味方選手との距離が遠く、コンビネーションで崩せない。それでもなんとかドリブル突破しようとするが、逆にボールを奪われてしまう。パス成功率は高いものの、局面は打開できない。そのプレースタイルに、途中交代時にはサポーターからブーイングが浴びせられた。

 プレーと比例するように、日本の情報番組でも本田が取り上げられることは減っていき、話題はソチ五輪へと移っていった。

 そんな苦境に立たされた本田に、光明が見えてきた。カカ不在のサンプドリア戦で、躍動したのだ。開始6分、中盤で二度ボールを受け、パッツィーニにふわりとしたスルーパスを送り、チャンスを作る。さらに、11分にはクリアボールを拾い、右サイドに展開。そこからゴールが生まれた。26分にも中盤でボールを受けると、絶妙なスルーパスを送り、58分には本田のCKが追加点を生み出した。

 今までの試合との違いは何かといえば、本田のプレーエリアだろう。ポジション自体は定位置である右サイドだったが、タッチラインに張るというよりは、タッチラインから中央に絞り、そこでボールを受けて、チャンスを演出した。中央に位置することで、右サイドバック、ボランチ、トップ下と近い距離感でプレーすることが可能になり、少ないタッチ数でのプレーが増える。それにより、本田はもちろん、ミランにもリズムができた。そのリズムの良さが、本田の守備にもあらわれていた。

 セードルフ監督は試合後の会見にて、

「本田がいつも右サイド? 私はあそこで彼はいいと見ている。彼には素晴らしいクオリティーがあり、相手を大きく苦しめた。クオリティーのある選手は、ほぼすべての位置でプレーできる。ポジションに関する問題はない」(ミラン公式ホームページより)

と評したが、的を射ていると思う。

 だが、「すべての位置でプレーできる」の間に、「すべての位置で“動きながら”プレーできる」というワードが入る。右サイドのエリアに固定するだけでは、本田が本当の意味で“プレー”するのは難しい。本田が今後も輝き続けるためには、中央でプレーするカカとの関係性が重要になる。ブラジル人は親日家が多く、本田とカカもプライベートでは良い関係を築けているようだが、試合中にカカに自身を意識させるには、やはりゴールという結果が必要になってくる。本田も、それは重々承知しているはずだ。
(文=石井紘人@FBRJ_JP)

最終更新:2014/02/26 11:23
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