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週刊!タレント解体新書 第15回

「なんとかしてくれる」男、勝俣州和の3つの武器 『ダウンタウンDX』(10月23日&10月30日放送)ほかを徹底検証!

katsumata1110.jpg勝俣州和プロフィール-ARTIST- YOUGO OFFICE

 勝俣州和。1965年3月12日生まれ。劇男一世風靡(一世風靡セピアの母体)を経て、欽ちゃんファミリーの一員として活動。アイドルグループ「CHA-CHA」、お笑いユニット「K2」を結成し、その後はバラエティ番組を中心に活躍している。職業は、タレント。トークバラエティ全盛期の今、共演者を選ばない名バイプレイヤーとして欠かすことができない存在である。

 TBS『水曜日のダウンタウン』では、早くからこの勝俣州和のあり方に注目している。「勝俣州和のファン0人説」を提唱し、ファンが一人もいないにもかかわらず、これほどまでにテレビから必要とされるのはなぜか? あるいは「タレント」とは根本的にどのような存在なのか? という哲学的な問いまで、そこには見え隠れする。10月29日に放送された番組では、かなりの長尺とロケ時間を使って「勝俣州和の自伝が電車の網棚に置かれていても持って帰る人0人説」を検証。実際に勝俣州和の自伝は、電車の網棚に置かれたまま、鹿児島から長い旅路を経て、北海道までたどり着いてしまった。

 だがこれは決して、勝俣州和の不人気や実力不足を示しているわけではない。同番組ではバラエティ制作者100人からアンケートを取り、「勝俣州和のココがすごい!」というランキングを発表した。結果は以下の通りである。

第5位:見た目が若い
第4位:清潔感がある
第3位:手を抜かない
第2位:リアクションがデカイ
第1位:なんとかしてくれる

 そう、勝俣州和は、なんとかしてくれるのだ。どんな番組においても、どんな企画でも、どんな共演者が相手でも、最終的にはなんとかしてくれる。いわゆる「企画成立屋」としてのスキルが尋常ではない。では一体なぜ、勝俣州和だけがそれをできるのか? ここでは彼の持つ、3つの武器について語ってみたい。すなわち、<持ち上げ><キラーパス><オウム返し>の3つである。

<持ち上げ>

 勝俣州和は基本的な主戦場がトークバラエティとなるため、大御所との共演の機会も多い。特定の派閥に属することなく、ダウンタウンやとんねるず、ウッチャンナンチャンなど第一線のお笑いコンビとフラットに共演を果たせるのも大きな魅力だが、TBS『アッコにおまかせ!』では和田アキ子と、朝日放送『朝だ!生です旅サラダ』では神田正輝と日々共演。この際の、大御所に対する<持ち上げ>の能力は抜群である。

 特に『旅サラダ』での神田正輝への対応は見事だ。基本的にこの番組における神田正輝は、ところどころでしょうもないダジャレや親父ギャグを言うというキャラクターなのだが、ここで凡百のタレントであればいちいちツッコんだり、あるいはそこにかぶせてみたりと、進行の邪魔をしながらも自らの存在をアピールする。だが、勝俣州和はそうではない。神田正輝の口からダジャレが発せられたその瞬間、カラ笑いをするのだ。そこにはなんの感情もない。面白いから笑っているのではなく、神田正輝がダジャレを言ったから笑っている。

 この、大御所に対する<持ち上げ>のセンスは半端ではない。テレビから勝俣州和のカラ笑いが聞こえたら、それは彼が今日もまた優秀な仕事をしている証明である。

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