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2PM・ジュノ主演『二十歳』が描く、男子たちの情けない恋愛模様とその魅力

【リアルサウンドより】

 昨今、日本の映画、ドラマ、舞台で、いわゆるイケメンと言われる俳優が演じる役は、漫画などが原作のラブコメディのヒロインの相手役であったり、部活にあけくれる男子たちによる恋愛のない群像劇、ヤンキー群像劇などがほとんどではないだろうか。

 そこに足りないものは、男子の主体的な恋愛を描いた群像劇である。こういった作品も昨今もあるにはあるのかもしれないが、例えば、今を時めくイケメン俳優が、大学で女の子に恋をする経験を通じて大人になっていく物語というのは、企画としてなかなか日本では見られないのではないか。その代わり、3人のイケメン俳優が、ツンデレな王子、癒し系王子、クール系王子などといった、三者三様の王子を演じ、ヒロインを「壁ドン」や「顎クイ」によってときめかせるという企画なら、年から年中見ることができる。また、その3人が、部活動にあけくれる群像劇もまた、頻繁に見ることができるだろう。

 このように、二十歳前後の男子が恋や日常のなんでもない出来事によって成長する群像劇というのは、昨今はあまり見られなくなった気がするが、韓国にはまだ存在すると思われたのが、2PMのジュノ、「相続者たち」『チング 永遠の絆』のキム・ウビン、ドラマ『ミセン -未生-』でブレイクしたカン・ハヌルが主演の『二十歳』だ。

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 監督は、日本でも評価の高かった『サニー 永遠の仲間たち』のイ・ビョンホンが手掛ける。『サニー』では、女性たちの友情を生き生きと描いたが、『二十歳』では、男子学生たちの恋と悩みと友情を生き生きと切り取っている。

 三人の主人公たちには、それぞれに苦悩がある。ジュノ演じるドンウは、高校時代に父が事業に失敗し、バイトに明け暮れながら漫画家を目指す。キム・ウビン演じるチホは、駆け出しの新人女優ウネに翻弄される。名門大学に進学したギョンジェは美しき先輩に惹かれる。三人は、映画の中で何者かになるわけではないが、とにかく、ソウルに暮らす二十歳の日常が描かれ、そしてちょっぴり大人になっていく。

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