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松山ケンイチ、なぜ『珍遊記』主人公に? 漫画原作映画との相性を考察

【リアルサウンドより】

 『デスノート』『デトロイト・メタル・シティー』『銭ゲバ』『ど根性ガエル』と、人気漫画原作の映画で、個性的なキャラクターの数々を演じてきた松山ケンイチ。そんな松山が、漫☆画太郎原作の人気漫画を実写化した映画『珍遊記』の主人公“山田太郎”を演じることが決定し、パンツ一丁という刺激的なビジュアルとともに、大きな話題となっている。

 実写化するのが困難とされた作品でも、再現度の高い松山ケンイチの演技はこれまでも好評を得てきた。なぜ彼はそうした役作りをすることが可能なのか。テレビ解説者の木村隆志氏に聞いた。

「漫画原作映画は、キャラクターの個性が強い分、固定されたイメージのない役者が求められます。本人の個性と役がぶつかり合ってしまうと、見ている方としてはなかなか作品に入り込めませんから。その点で言うと、松山ケンイチさんには、いい意味で象徴的なイメージがありません。ビジュアルや内面も庶民派ですし、どちらかと言えば一般人が親近感を覚えやすいタイプといえます。こうした資質は、漫画原作の作品でキャスティングする上で大事なポイントです。実写化する上でもっとも高いハードルは、原作のファンをいかに納得させるかで、少年漫画の場合はとくに、男性に嫌われる人柄であってはいけません。松山さんは見た目や態度に気取ったところを感じないですし、むしろ友達になりたいと思えるような好人物です。骨太な一面もありますが、時折見せるとぼけた一面は可愛らしく、男性からも好意的に受け止められています。その分、アクの強いキャラクターとのギャップも印象的になり、役者としての魅力にも繋がっているのでしょう」

 演技の面でも、漫画キャラクターに適した資質があるという。

「松山さんの演技は、ひとつひとつの動作の大きさが特徴的です。彼は身長が180cmくらいですが、作品によっては、より大きく見えたり、逆にすごく小さく見えたりします。『セクシーボイスアンドロボ』の須藤威一郎役や『ど根性ガエル』のひろし役を演じていた時はすごく小さな印象を受けましたが、逆に平清盛のような大男になることもできます。声と表情の強弱のつけ方や手の動き、体の使い方などで巧みに演じ分けているのでしょう。『デスノート』で演じたL役では、それが顕著にわかります。また、松山さんは、監督と密にコミュニケーションをとることでも有名です。『松山さんと仕事をするのは楽しい』という監督の発言もよく耳にします。ちょっとした仕草や体の角度などのアイデアは、自分から監督に提案できる方なので、単に漫画のキャラクターをコピーするだけに留まらない演技ができるのでは」

 松山ケンイチのコメディセンスの高さも注目に値すると、同氏は続ける。

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