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週刊誌スクープ大賞

“障害者の希望”から一転……乙武洋匡氏の順風満帆な人生の歯車を狂わせた「参院選出馬」

 フリージャーナリストの安田純平氏が昨年6月にシリアに入国してから消息が絶えていたが、3月17日に、安田さんとみられる男性の動画がインターネット上に投稿された。

 アルカイダ系反政府組織「ヌスラ戦線」に拘束されているらしい。文春は、安田氏は04年4月にイラクで取材中に拘束され、3日後に釈放されたが、実はその前にも短時間だが拘束されたことがあるという。

 なぜ、それまでの危険を冒して安田氏は戦地へ赴くのか。ジャーナリストの高世仁氏がこう話す。

「『日本には戦争のリアリティを知らない人が増えている』ということが彼のテーマであり、危機意識です」

 ヌスラ側が要求している金額は「5万ドル」だと文春は報じている。自分の命を賭してでも戦争の真実を伝えたいというジャーナリスト魂に、私は深く感動する。

 政府が動かないならば、カンパを呼びかけてでも集めて救い出せないものだろうか? それともまた「自己責任」の大合唱になり、政府は見殺しにするのだろうか?

 またメディアの不祥事が発生し、あろうことかそのことを2日間も隠していたと文春が報じている。

 TBS報道局政治部の白畑将一記者(38)が、取材後にTBSのお膝元である赤坂のスーパーで、鰻の蒲焼きやキンメダイとタイの刺身、計5,300円相当を万引きして持ち出そうとしたところを、店員に取り押さえられたというのだ。

 ところがTBSは事件の翌日、報道局長や政治部長らが集まり協議したが、「軽微な犯罪だし、初犯だろう。報じなくてもよいのでは」という結論になり、見送られたというのだ。

 せこいのはここからである。他社に報じられたら目も当てられないと、TBSが採った策は、14日の早朝4時過ぎにちょこっと報じて、約6時間後にひっそりと削除してしまったというのだ。朝のニュースではこの事件に触れず、報道局内から批判が出たが、上層部は「自ら盛り上げる必要はない」と、その声を黙殺したのだ。

「これが報道機関だとは聞いて呆れます」(TBS社員)

 もはやテレビは、報道も少しやる、芸能バラエティ制作会社なのだ。驚くことではないが、ますます腐ってきているようだ。

 私の周りでもがんにかかる友人が多く、がんの話は他人事ではない。現代では「夢のがん治療薬オプジーボはこんなに効く」という特集をやっている。

 国立がん研究センター中央病院で免疫治療を積極的に進めていた山崎直也・皮膚腫瘍科長が、こう語る。

「オプジーボが出てくる前は、メラノーマ(皮膚がん=筆者注)の治療といえば一にも二にも手術という風潮でした。手術で取れないときは、抗がん剤を使うしかなかったのですが、これが30年以上進歩していなかった」

 オプジーボが最初に日本で保険適用薬として認可されたのは14年7月、メラノーマに対しての使用についてだった。メラノーマは、日本人では10万人に1人といわれる珍しい病気だが、オプジーボが効くのはメラノーマだけではないそうだ。

「すでに昨年12月に厚労省は切除不能な肺がん(非小細胞肺がん)の治療にオプジーボの使用を認可している。肺がんの患者は、メラノーマの患者に比べて2桁多く、日本人の肺がんのうち85%は非小細胞肺がんなので、今後、がんの治療現場で本格的にオプジーボが使用されることになるのは確実。ちなみにメラノーマの患者は3割、肺がんの患者2割に対してオプジーボが有効だとわかっている」(現代)

 オプジーボの販売元である小野薬品工業広報部によると、すでにアメリカでは腎臓がんにおいても承認されているという。

 このオプジーボは、これまでとは違う発想で作られた薬だという。

 病原体やがんなどを攻撃する機能を担うのが「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞で、体の中にがんができると、「体内にがんという異物ができた」という信号を受けて、キラーT細胞は自動車のようにアクセルを踏んでがん細胞を攻撃しようと近づくそうだ。

「ところが、がん細胞は非常に巧妙でキラーT細胞が近づいてくると、『攻撃の必要はない』という偽の信号を送って、攻撃の手をゆるめさせてしまうのです。このブレーキ作用が原因でがんは生き延びることができる。従来の免疫療法は、キラーT細胞のアクセル部分を強化させようという発想で作られてきました。ところがオプジーボは、『どんなにアクセルを踏んでもブレーキがかかっていれば動かない。ならばブレーキを外してしまおう』という発想で開発されたクスリです。その結果、今までとは段違いによく効く免疫薬が生まれました」(国立がん研究センター・免疫療法開発分野長の吉村清氏)

 だが問題は、このオプジーボの国内販売価格は100mgがワンボトルで73万円もするそうだ。仮に体重67kgの男性が2週間に1回、1年間の治療を続けた場合、かかる薬の価格は約3,500万円にも及ぶのだ。

 厚労省が保険適用を認可している薬なら、高額療養費制度が適用されるので、患者は自己負担限度額を超える分は払う必要がない。自己負担額は収入によっても異なるが、平均的には月15万円を超えることはまずないそうである。

 先の山崎氏がこう言う。

「オプジーボはリンパがん、頭頸部がんなどあらゆるがん種に効くことがわかってきました。私は皮膚科としてメラノーマが治る時代がやってきたなと実感しましたが、今後、おそらく人類ががんを克服する日もやってくると感じています」

 この通りだとしたら、がん患者には大朗報である。

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