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国会議員を捕り逃し続ける 東京地検特捜部の傲慢と怠慢【前編】

 政官財界に睨みを利かせる、国内最強の捜査機関「東京地検特捜部」。農林利権問題から、防衛省疑惑まで、今年も重大ニュースは、この組織の動きを軸に生まれ、そして、消えていった。そんな彼らが手がけた事件の裏側を、現場に張り付いてきた記者たちが赤裸々に語った。

[出席者]
A……全国紙社会部デスク
B……司法クラブ記者
C……週刊誌事件記者


A 東京地検特捜部は、年末になって慌ただしく大型事件に着手したね。

B 守屋武昌・前事務次官をついに逮捕しましたね。中央官庁トップの汚職が問われるのは96年の岡光序治・厚生次官逮捕以来の快挙です。

C 小池百合子・元防衛相がバトルの末に守屋を辞職に追い込んだのは、9月のこと。3カ月足らずのスピード逮捕は、小池が仕組んだ国策捜査じゃないかといわれている。

A ちょっと事情は違うんだ。特捜部は贈賄側の防衛商社「山田洋行」の内紛を利用し、07年の年初めには、現経営陣から情報収集している。

B 春ごろには、元専務の宮崎元伸の銀行口座も洗い出し、隠し金のありかを追及しています。小池による解任劇は偶然のたまもの。

C それでも問題は残る。山田洋行現経営陣には資産隠し疑惑もあるのに、
その疑惑にはふたをしたままなんだ。

A 現経営陣に公安調査庁長官OBの大物弁護士・豊島秀直が癒着し、特捜部へ山田洋行にとって都合のいい情報を垂れ流したのは事実だね。ヤメ検の暗躍は問われてしかるべきだ。

B でも守屋逮捕は大手柄ですよ。守屋は歴代防衛庁長官と業者との関係を調べるため、自衛隊のスパイ組織「情報保全隊」を使って情報を収集。その調査記録は、政界ルート解明にとって宝の山なんです。

C 特捜部は、軍需産業最大手「三菱重工業」の代理人といわれる防衛フィクサー・秋山直紀宅をガサ入れしているから、政界摘発は必至。秋山が運営する日米平和・文化交流協会には、久間章生、額賀福志郎の歴代防衛庁長官から福田康夫までが理事に名を連ね、政界と軍需産業をつなぐパイプ役を担っている。ロッキード事件並みのスキャンダルが噴き出すはず。

A 国会に証人喚問された守屋は、久間と額賀の宴席接待を暴露したね。やはりこの2人は当確かな。

B 僕は否定的です。秋山ラインから久間を狙おうとすると、秋山のバックにいる三菱重工業の工作資金を洗い出さないといけない。そんな余裕は、特捜部にはないはず。

A 八木宏幸・特捜部長の任期は08年春までともいわれるからね。山田洋行の不正資金から、政界ルートを探るしか手はないのかな。

B 特捜部はもうひとつ、旧日本軍による中国の遺棄化学兵器処理事業を受注した「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」不正経理事件を捜査中なので、こちらも注目です。秋山はこの事業でもコンサル業務を請け負い、東北選出の若手代議士を仲介役に利用したらしく、逮捕となるなら、せいぜいこうした陣笠議員で精いっぱいでは。例の林野談合では現職大臣を取り逃していますから、大物代議士なんて高望みは禁物ですよ。

A 松岡利勝農水相(当時/故人)のことだね。特捜部にとって、07年前半の目玉事件だった。

B 林野庁関連団体「緑資源機構」をめぐる談合は2ルートあり、熊本ルートの松岡は逮捕寸前までいったのに自殺でストップ。

C 熊本では、特捜部とマスコミが競い合うように関係者に当たったね。松岡の地元秘書が自殺した辺りから雲行きがおかしくなった気がする。

A 致命的だったのは、緑資源機構で政界担当だった元理事の自殺。この人物と青木幹雄(参院議員会長)の秘書が抜き差しならぬ仲でね。林野利権を握っていたのは、実は青木だといわれていて、青木の後援企業にもガサ入れしたけど追及しきれなかった。

(つづく/「サイゾー」1月号より)

【後編はこちら】 企業捜査の鍵をにぎる新生・監視委員会とは?

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最終更新:2008/06/27 21:41

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