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怪物『笑点』の大喜利は芸を鈍らす巨大利権か!?

 日本最長寿バラエティ番組といえば、『笑点』(日本テレビ系)である。スタートは1966年、今年で41年目に突入したという。それでいて視聴率も、裏番組で大相撲中継がある時以外は、ほぼ毎回20%を超えるというお化け番組なのだ。

「『徹子の部屋』は黒柳さんが倒れたらおしまいだけど、『笑点』はメンバーを入れ替えていけばいい。しかも、企画がフォーマット化されているので、制作陣も入れ替え可能。それで、ここまで飽きられないのだから、50年、60年、あるいはそれ以上続きますね」(某放送作家)

 そんな『笑点』の代名詞的企画といえば、大喜利である。落語家にとっては、大喜利メンバーになれば一気に全国区になれるが、その席は司会者も含めて7つしかないというプラチナシートだ。

「あそこに一度座ったら、そう簡単に譲ることはできないほどの旨味がある。なんといっても、知名度を生かして独演会を開くことができる。1公演100~200万円入りますからね。東京の落語家で、『笑点』に出ずに独演会が年何回も打てるのは、(春風亭)小朝や(立川)談志、志の輔など、本当の実力派が少数いるだけですから」(演芸ライター)

 落語家の世界は、〝営業〟で稼ぐのが中心となるのだが、これにしても、『笑点』に出ているか否かで、お呼ばれする回数が違ってくる。それゆえ、7つの席をめぐっては、さぞ激しい争奪戦が行われているのではないだろうか……?

「あの席は、いわば派閥ごとの世襲制なので、争いようがないんですよ。関東の落語界には、落語協会、落語芸術協会、円楽一門会、立川流という4つの落語家団体があります。そのうち立川流は、『笑点』開始時に番組の司会だった談志が、番組の方向性をめぐって他の出演者と衝突するというドタバタの後、自ら降板して以来、大喜利には疎遠になっています。今は、派閥ごとに大臣の椅子を回し合う永田町のように、団体ごとに席を確保しているんですよ」(前出・演芸ライター)

 確かに、司会者の桂歌丸を除く6席は、落語協会の林家木久扇(同会理事)と林家たい平、落語芸術協会の三遊亭小遊三(同会副会長)と春風亭昇太、円楽一門会の三遊亭楽太郎と三遊亭好楽と、2席ずつに分配されている。最近の例でいえば、芸術協会会長の歌丸が司会者となったために空席となったところに昇太が入り、落語協会の林家こん平が体調不良で降板したのを受けて、弟子のたい平が“入閣”した。

「席の入れ替わりがある際は、現在の出演者と番組制作会社であるユニオン映画のプロデューサー・I氏や作家たちの協議によって決められるようです。当然のことながら、席を去る者は身内筋に継がせたいと思うし、番組側もよほどのことがなければ反対しない。次の入れ替わりがあるとしたら、年齢からいって、歌丸が外れ、木久扇が司会にスライド。その席に、弟子であり、息子である二代目木久蔵か、やはり弟子である林家彦いちあたりが入るのではないでしょうか」(前出・某放送作家)

 一方で、いくら旨味があろうと、『笑点』をはじめ、テレビでタレントとして活動することをよしとしない落語家も多い。短時間勝負のテレビのテンポやアドリブ中心の空気に慣れると、芸が荒れるといわれているからだ。
「たい平はその典型で、落語家としての実力はイマイチ。それでも、『笑点』効果で独演会の集客は抜群。客もあまり落語を見ない素人なので、満足してしまう。それを自分の実力と勘違いせずに、芸を磨いていけるかが、落語家としての本当の勝負なんです」(前出・演芸ライター)

 歌丸や小遊三の実力は、玄人筋でも評価が高いそうだが、必ずしも大喜利での見事な即興回答と落語の実力は比例するとはいえないようだ。

「まぁ、大喜利での回答は、すべて作家がつくっていますからね。結局は、誰でもいいんですよ」(番組関係者)

 偉大なるマンネリズムは、永遠に不滅です!?
(編集部/「サイゾー」3月号より)

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最終更新:2013/02/07 14:46

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