Perfumeから餃子問題まで　Aira Mitsukiの本音に迫る！（前編）

中国の北京スタジアム前にて

　2007年8月にインディーズ・デビューして以来、「テクノポップアイコン」として話題を呼んできたアーティスト・Aira Mitsuki。彼女が、北京オリンピックへのリスペクトソング「チャイナ・ディスコティカ」で3月5日に遂にメジャー・デビューを果たした。Perfumeなどのヒットによりテクノポップ・シーンが盛り上がる中、「ブームに乗っかっただけ」などと言われてきたAira Mitsukiは、今後どんな存在を目指しているのだろうか？　メジャー・デビューまでの模索の日々、そして中国ギョーザ問題まで、Aira Mitsukiが思いのたけを語ってくれた。

――「チャイナ・ディスコティカ」はお世辞抜きですごくいいですね。これまでより低音が強力になって、楽曲もサウンドも一気にクオリティが上がった気がします。

Aira Mitsuki（以下Aira）「そうですね、前作よりも自分のやりたいサウンドを作れたかなっていう気がします。小さい頃からピチカート・ファイヴを聴いたりして、クラブミュージックにも興味があったんですけど、そういう良さをもっと自分で切りとって、それを楽曲にもいかしたいなあと思ってたんです」

――2月にAiraさんのライヴを見たんですけど、コーネリアスやカヒミ・カリィをカヴァーしてましたね。あれはお母さんの影響なんですか。

Aira「母の友達に美容関係の人が多くて、子供の頃に聴かされることが多かったんです。去年の10月ぐらいにコーネリアスのライヴに行ったんですけど、そこでいいなと思ってカヴァーを始めました。自分の好きな音楽をやりたいなと思って」

――ライヴではmicroKORG（コンパクトサイズのシンセサイザー）を使ってましたよね。

Aira「単純にテクノっぽいなと思ったんで（笑）。リズムマシーンも使ってます」

――そういう渋谷系にひかれつつも、「チャイナ・ディスコティカ」ではやっぱりテクノに戻ってきたわけですよね。

Perfumeに似てる!? とウワサのマネキンを使った
CDジャケット

Aira「やっぱり去年8月にインディーズ・デビューをしてから、よりテクノな感じを出していきたいと思っていて、テクノだけじゃなくてニュー・ウェイヴとかディスコとかエレクトロとかも聴くようになったんです。だんだんそういう自分の作品を育てたという感じです」

――Airaさんは、最初はトランスのオーディションで受賞したのに、テクノポップ路線でデビューしたので、つらいことをいろいろ言われたと思うんです。「Perfumeが流行ったからそれに乗っかったんじゃないか」とか。そういうことって、ご自分の中ではどう処理されてるんですか。

Aira「うーん、つらいというか……。別にいいものをやって何が悪いんだろうと思って。『いいんだからいいじゃん！』みたいな。だから、かっこいい音楽をやってる人を気に入ってやるのは、別にいいんじゃないかなって。個人的にはPerfumeさんの楽曲はもちろん、キャラクターも好きなんです。なので、別にPerfumeさんのファンをやめて自分のファンになってくれとは思わないですし。単純に『どっちもいい』って言ってくれる人がいればそれで嬉しいです」

――去年12月29日のライヴのMCで、「2007年の漢字は『偽』」っていう話題から「まぁAiraのことに関しても『偽』ってまんざらじゃないかな……」と話してファンが動揺したという話を聞いたのですが、その真意はどういうものだったんでしょう？

Aira「なんか受けをねらえればいいかなって（笑）。普段しゃべってて、プロデューサーとかに面白くないとか言われるんですよね。受けなきゃいけないっていうのをテーマにして、ちょっと頑張って発言しました」

――それは、今まで自分を「Perfumeフォロワー」と言ってきた人たちに対してあえて言い返す気持ちもありましたか。

Aira「まあ否定しようという気持ちはないかな。否定はしないけれど、まったく同じじゃないですからね」
（宗像明将・構成／後編へ続く）

あいら・みつき
2007年8月8日に「カラフル・トーキョーサウンズ・NO.9」でインディーズ・デビュー。2008年3月5日に「チャイナ・ディスコティカ」（VUCD-35001、税込1,260円）でメジャー・デビューし、リリース・イベントを開催予定。夏頃、1st アルバムリリース予定。また、8/23(土)初のワンマンライブ「Aira Mitsuki 1bit DISCO EXPOPiCOPoP trattoria」開催が決定しました！ ブログ

詳しくは、オフィシャルホームページへ！

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