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「今年は天国、ただしガラガラ」2007F1日本GP訴訟第三回傍聴記

fsw03.jpg2008年の決勝当日、スタート直前の13時16分。ガラガラのヘアピン前指定席。
君が代斉唱のために観客は全員起立している。
去年はこのタイミングでトヨタ車がエンジンの爆音を響かせ顰蹙を買ったが……

 今年10月に富士スピードウェイで開催されたF1日本グランプリは、去年とはうって変わり交通アクセスや運営に混乱はなく、無事に終了した。これはシャトルバス方式から留め置き方式に変更したことや、場内のバス駐車場を舗装し、場内各所にバス停を分散させたなどの改善が功を奏したこともあるが、昨年の惨状を体験、また伝え聞いた観客が敬遠したことにより来場者数が激減したことが理由と囁かれている。

 その昨年9月に開催されたF1日本グランプリのずさんな運営により、「劣悪な環境の中、長時間のバス待ちを余儀なくされ、精神的苦痛を受けた」として観客109名が富士スピードウェイ(以下、FSW)に対し損害賠償を求めた裁判(第1回公判第2回公判)は今も係争中である。その第三回口頭弁論が、11月6日1時30分より東京地裁709号法廷で行われた。

 今期日で原告は、第一準備書面にて被告答弁書に対する反論を行った。特に「想定を超える悪天候」と責任逃れをする被告FSWに対し、「予選、決勝レースが予定どおり開催されたのだから悪天候ではない」「雨を想定していないとすれば、極めて計画がずさんであったことの証左である」と主張した。

 また被告FSWが「スタート時に間に合わなかった観客85名」に対して行ったとしている払い戻しについて、不公平、かつ実際に行われたのかどうか分からないとして、証拠と説明を求めた。

 さらに被告FSW側が「原告らの主張は、被告がチケット&ライドシステムを採用したことに帰着する」としたことに対して原告側は「争点を故意にすりかえた」として反論。「全く反省が見られない」と強く反発し、「チケット&ライドシステムの採否については関係ない。FSWがチケット&ライドシステムを採用してシャトルバス以外での来場を禁止した以上、適切にバスを運営する義務があったはずだ」と改めて主張した。

 また、今期日で被告であるFSW側はチケットの原本109枚のうち「見えない」C席で一部返金したチケットのみをチェックした。C席とは仮設スタンドの設計ミス・施工後の確認を怠ったことにより席の傾斜が足りず、前方の席が邪魔となってサーキットを走行するF1カーが見られなかった席である。被告FSWはF1開催中に、この席を購入した観客に対し指定席分の5万円のみを返金することを発表した。しかし当然事前にチェックしきちんとコースおよびF1カーが見られるようにすべきところを、それを怠ったことからもこの訴訟に至った原因である「計画、運営がずさん」といったことを裏付けるエピソードである。

 前回被告FSWは「全チケットを法廷でチェックしたい」として原告側にチケット原券を要求したが、上記のようにC席チケットのチェックのみを行った。そのため全チケットを要求した真意が解からず、「集団訴訟のため、全国各地に散らばる原告への単なる嫌がらせなのだろうか」といった声も聞かれた。

 被告側はC席チケットの一部返金について確認した原告側に対し、C席チケット一部返金の事実に対する資料提出と実証を求め、被告側は次回期日までに行うと返答した。

 法廷は10分程度で閉廷となり、裁判所の指示により直後に裁判所、原告、被告とで協議が行われた。原告側は前回の裁判所の指示に基づき、原告各自の被害状況を表にまとめて提出していたが、この表のまとめ方についての協議が中心であった。

 表面上はF1運営の改善を打ち出し低頭低身な態度をとる富士スピードウェイであるが、裁判ではまったく反省の態度を見せようとしていない。今年は混乱がなかったF1日本グランプリであるが、2年後再び富士スピードウェイで開催される予定で、通常通り15万人の来場者の場合にどうなるかはまだ未知数である。

 次回の弁論は12月18日午後1時30分、東京地裁で行われる予定。

トヨタの闇

FSWの親会社さま。

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最終更新:2008/11/17 11:00
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