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アイドル映画監督梶野竜太郎の【アイドル映画評】第1幕

『すんドめ』──オナニー禁止とチラリズムの限界点

sundome01.jpg(C)2007岡田和人(ヤングチャンピオン)/株式会社ティーエムシー

アイドル映画をこよなく愛する「アイドル映画専門」映画監督が、カントク視点でオススメのアイドル映画を、アノ手コノ手で解説します。

●今回のお題
オナニー禁止とチラリズムの限界点
『すんドめ』
監督:宇田川大吾/主演:鈴木茜・次原かな

 いやいや、随分、痛くて、辛い映画を観てしまいした。第1幕からこんな股間にマヨネーズ塗られたまま、パンツ履かされるような、にゅめぇ~っとした映画を取り上げるとは!(自分で選んだんだけどね)

sundome02.jpg『すんドめ』
相羽英男(二宮敦)は毎晩のオナニーだけが楽しみの高校生。そんな相羽のクラスにある日、早華胡桃(さはな・くるみ=鈴木茜)が転校してきた。美しい胡桃は、いきなり英男に「今夜、あたしを想像してするの?」と話しかけてくる。ドギマギする英男に「オナニー禁止」を命じる胡桃。その真意とは……? 「完全童貞主義」を謳うオカルト・サークル「浪漫倶楽部」の面々や巨乳で積極的な同級生・京子(次原かな)も巻き込み、青春偏愛ムービーが幕を開ける。
『すんドめ2』『すんドめ3』も公開。詳細はhttp://www.sundome.jp/

 突然、アイドル映画を語り始めましたが、みなさん、初めまして。私、先日、『ピョコタン・プロファイル』という映画を公開させて頂きました映画監督の梶野竜太郎と申します。この『ピョコタン・プロファイル』が長編初なのですが、過去のショートムービーも全て、女の子アイドルが中心の作品ばかり(もちろん、意図的ですが)撮ってきました。

「アイドル映画なんてね、女の子がかわいきゃOKなんですよ!」

 んなことないです。物語がちゃんとしてないと女の子がかわいく見えない。そんなもんです。このコラムは観た目だけでなく、「撮影現場的にはこうだったのかも!?」「撮影意図はこうかも!?」みたいな推測も踏まえて、”アイドル映画の真髄”を解説できればと思っています。今後ともよろしくお願い致します。

 さて、その記念すべき第1幕には、着エロ女王・鈴木茜の静かなる暴走劇『すんドめ』です。

 古くは『ときめきメモリアル』など、この手の”ピュアな男の子”を描く、女の子からは想像も出来ないであろう妄想&欲望を描いた作品はたくさんありますよね。しかし! この作品はその欲望を監禁するという辛い内容なのです。毎日が退屈な童貞高校生・英男。そんな彼にわかり易いくらい突然現れた着エロ転校生(なんだそりゃ)!

 なすがままに「オナニー禁止」を誓わされ、なんともサディスティックな展開へと転がっていく。ただ単に、あこがれの女の子から「オナニー禁止」と言われてるだけじゃなく(それ自体がもう変なんだけどね)目の前で下着は脱いでくれるわ、ヒモパンのヒモはみせるわ、もう男からすれば蛇の生殺しです。特上の鰻が目の前にあり、更に”鰻の煙”の中にいながら1週間絶食させられているようなもの。いや、それより辛いかも。性欲は食欲を越えますから。

 この場で、監督がうまいな~と思うのは、鈴木茜を使っているのなら、もっとエロいシーンを撮るはずなんです。撮影現場だって「もっと行こう!」って具合に撮ってるはず(たぶん)! しかし、使わない! 撮ってるのに(たぶん)使わない! 観客にもサディスティック!!

sundome03.jpg

 この映画の面白さ(辛さ)は、男の股間を震撼させるムズムズ感が、十分に味わえるわけですが(味わいたかねーけど)、作品として美味いのは、鈴木茜がチラリズムで男に挑発してくるシーン。よく他の映画に出てくる”チラリズムの男の視点”って、「そこ覗いちゃうよね! あるある~」とか思って観てますが、実は本当の共感は得ていないのではないかと思うんです。ただ観流してるだけ、みたいな。覗きの心理としては、本来、そのチラリズムを大スクリーンで観ても、チラリングしないんじゃないかと。こっそりと、やっと見えるこの瞬間に「おおっ!」と、脳を荒波が迫るわけじゃないですか。スクリーンでそのリアル体験には無理がある。だったら、スクリーンならではの、素直に女の子を楽しむ映像が欲しいな~って思うわけです。

 それがこの『すんドめ』では、見事に表現されている。カメラワークのエロさも素晴らしい。チラリズム挑発シーンのみ編集したら、そこらの着エロよりエロいっすよ。お見事!

 しかし、この主役の男の子、家に帰ってもしっかりと「オナニー禁止」を守ってるんですよね。「……やってもバレないだろ」って悪い事を考えるシーンがないんですよ。1つも。これって、現実的じゃない分、映画として面白い構成ですよね。だって、鈴木茜にも、自分とダブる主役の男にも、歯痒いんですから。

 まさに、最強のマゾ映画ですよ。新宿駅西口自動改札を、タオル一丁裸体通過! ってくらい辛い!
(文=梶野竜太郎)

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●かじの・りゅうたろう
映画監督・マルチプランナー。1964年東京生まれ。短編『ロボ子のやり方』で、東京国際ファンタスティック映画祭の部門グランプリを受賞。2008年に長編『ピョコタン・プロファイル』でメジャーデビュー。今後の展開に『メンタイマン』他がひかえている。現在、トークライブ『オビカヂドカン!』に出演中。
詳しくは→http://mentaiman.com/

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最終更新:2015/02/19 13:43
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