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上地雄輔ソロデビューに見るおバカタレントの「アーティスト化戦略」

himawarikami.jpg『ひまわり』SMR

 タレント上地雄輔が「遊助」名義でリリースしたシングル『ひまわり』が、昨今のCD不況の中では異例のヒットを記録している。初動売り上げは21万枚を超え、これは宇多田ヒカルの「Flavor Of Life」以来、約2年ぶりの快挙だという。

 上地はご存知のとおり、フジテレビ系の人気クイズ番組『クイズ! ヘキサゴンII』で一躍人気者となった、”ヘキサゴンファミリー”のひとり。これまでも羞恥心やアラジンの一員として大ヒットを飛ばし、いまや売れっ子歌手と呼べるほどだ。上地のほかにも、同じく番組発ユニットである「里田まい with 合田兄妹」がオリコン上位にランクインするなど、音楽業界の中で”ヘキサゴンもの”の存在感は高まっている。

「タレントのCDは売れない、というのがここ数年の音楽業界の常識でしたが、”ヘキサゴンファミリー”は着実に数字を出しています。人気アーティストがいくら大型タイアップ曲を出しても初動1~2万枚が当たり前の中、テレビの力を感じさせる久々のケースでしたね」(レコード会社関係者)

 今回のシングル『ひまわり』は、昨年10月に開催されたヘキサゴンファミリーコンサート用に書き下ろされたもの。ただし、作曲者はヒップホップユニット「餓鬼レンジャー」のメンバーであり(作詞は上地自身)、これまでの「カシアス島田/作詞 高原兄/作曲」というバラエティ番組的スタイルとは、一線を画したプロジェクトであることが分かる。プロモーションビデオ等もアーティスト風に作りこまれており、リリース元がソニーミュージックという音楽業界の”勝ち組”であることも注目点だ。

「これまでのヘキサゴン関連CDは、フジテレビの関連会社であるポニーキャニオンか、吉本興業系列のよしもとアール・アンド・シーのいずれかからのリリースでした。今回のソニーでの本格的なソロデビューの経緯は、ソニーと強いつながりを持つ所属事務所の思惑も感じますね」(前出の関係者)

 ヘキサゴンファミリーのもう一方の人気者、つるの剛士も4月22日にデビューアルバム『つるのうた』を発表するが、こちらは以前と変わらずポニーキャニオンからリリースされるとのこと。はたして各社は、おバカタレントを”ソロアーティスト”として売り出すことに成功するのだろうか?
(文=玉井光太郎)

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タイトル文字は気鋭のロゴデザイナー武田双雲氏による筆。

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最終更新:2009/03/30 02:39
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