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“夢とロマン”を追及して一攫千金 今、「財宝引き揚げビジネス」が熱い!?【4】

treasurecoins.jpg引き揚げに成功したお金を換金し、海域を管轄する
国に一部を収めた後の残りが、トレジャーハンター
たちの取り分になる。お金を所有するためには、事
前の煩雑な契約や法的措置が必要だ。
(写真提供/RST社)

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宝探しに求められるのは膨大な海洋データと読解力

 サルベージを行うためには、気が遠くなるほどの量の海洋考古学資料と、それらを読み取る専門知識が不可欠であることは前述した通り。世界の海のどのポイントに、どんな財宝を積んだ、なんという船が沈んでいるかを熟知した上でなければ、億単位の高価な機材を導入しても、猫に小判だ。では、今回取材に応じてくれたRST社ではどうか?

「米海洋考古学の権威であるロバート・F・マークス氏とコンサルティング契約を締結し、彼の持つ膨大なデータをもとにサルベージ事業を行っています。彼の経験がなければ一歩も進めないほど、その存在は重要です」


 今年73歳になるマークス氏は、これまでも世界各国で水中探索プロジェクトやサルベージ事業を多数行ってきたが、彼の名が日本で初めて大きく取り上げられたのは1962年。当時29歳のマークス氏は、コロンブスが新大陸を発見した際に乗った「ニーニャ号」を忠実に復元し、コロンブスがたどった航路をなぞりながら77日間かけて大西洋を横断する冒険を敢行。そのときの手記の一部が、当時の「週刊朝日」に「コロンブスそっくりそのまま航海記」のタイトルで20ページにわたり掲載された。

 マークス氏はこの冒険がスペイン王室に評価され、その功績により国王から「ナイト」の称号を与えられているほど同国と関係が深い。今回の引き揚げ作業の権利をスペイン政府から取得する際にも、「交渉が非常にスムーズにいった」と言う山本社長。今後の見通しについても前向きだ。

「今回のケープカナベラル沖およびバハマ領内海域の接近した2つ現場は、どちらもマークス氏が60年と71年にマラビアス号という船を探索した際にすでに調べ尽くしており、今回はその続きです。マラビアス号以外に発見した数十隻の沈没船も今回の対象で、データが十分に揃っているので、リスクは極めて少ないといえます」

 引き揚げ作業は長ければ来年末まで続く見込み。「バハマ沖で日本企業が○○○億円の財宝発見!」。その頃までには、そんなニュースがテレビを賑わすことになるかもしれない。

 そんな時勢を先読みするかのように、今年は国内で海底遺産への注目が高まりつつある。広島県呉市の経済界が、東シナ海に眠る戦艦大和の引き揚げ構想を発表して大きな話題になった。また、本州最南端にある和歌山県串本町では、明治時代に紀伊大島近くで暴雨風に見舞われ沈没したオスマントルコ海軍の軍艦「エルトゥールル号」の発掘調査を、米海洋考古学研究所が今年1月に実施。約3500点の遺物を引き揚げた。大金に化ける”お宝”のたぐいではないものの、オスマン帝国末期の軍の実態を明らかにする重要な歴史遺産として、関係者は成果に大満足の様子だ。

 パシフィコ横浜では、エジプトのアレクサンドリア沖合から引き揚げられた遺物を紹介する展覧会「海のエジプト展」(主催TBSほか)を6月27日から約3カ月間にわたり開催。5メートルのファラオ像など、日本初公開の約490点を陳列する。長野県諏訪湖底にある曽根遺跡は、発見から今年で100周年。地元出身の考古学者らが史料をまとめて記念誌を発刊した他、諏訪市博物館でも記念企画展「諏訪湖底にねむる謎の遺跡・曽根」を開催中だ。

 人類が船を発明して以来、古代エジプト王家の船や大航海時代の海賊船など数多くの船が荒波に沈んできた。いまだ発見されていない多くの沈没船や財宝は、それぞれのロマンと歴史を抱えながら、今もどこかの海で眠っているのだ。
(【5】につづく/文=浮島さとし/「サイゾー」7月号より)

闇の日本史消えた埋蔵金伝説

海にも陸にも。

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最終更新:2009/06/24 22:26
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