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妄想超大作『ロボゲイシャ』、堂々完成! 井口昇監督、主演女優と念願のPR活動

robo_main.jpg木口亜矢ちゃんの放ったアヤパンチを浴びて、うれしい悲鳴を上げる井口昇監督。
『片腕マシンガール』では実現しなかった主演女優とPR活動でき、喜び倍増!

 面白すぎて、ごめんなさ~い! 世界に誇る”異能の天才”井口昇監督と”くびれアイドル”木口亜矢ちゃんのそんなハモリ声が聞こえてきそう。日本のB級エンターテイメントの粋を集めて完成させた『ロボゲイシャ』は、まさに妄想系超大作アクションコメディなのだ。井口監督の前作『片腕マシンガール』(07)は北米&日本で想定外の大ヒットを記録し、次々と亜流作品が生まれたが、やはり井口監督より面白いのは井口監督だけ。白塗りのロボゲイシャに扮した亜矢ちゃんも、キックボクシングの経験を活かして、痺れるアクションを披露している。さぁ、世界一粋な遊び、”ロボゲイシャ”遊びを楽しもうではないか。

robo_igc.jpg「木口さんを選んだ決め手は、大きな瞳と愛嬌。
やっぱり芸者には愛嬌がなくちゃ」と語る井口
監督。その期待に応えて、亜矢ちゃんは1カ月
かけてアクションだけでなく芸者としての稽古
を重ねている。

──井口監督の”脳内遊園地”を満喫しました。アトラクションが多すぎて、乗り物酔い寸前ですけど。『片腕マシンガール』のエグゼクティブ・プロデューサーだったジョン・シラベラ氏が「ミスター井口のイマジネーションは凄い。三池崇史、北村龍平とは、また異なる才能の持ち主だ」と絶賛してましたよ。

井口 うれしいなぁ。米国資本で映倫を気にせず自由に作った『片腕マシンガール』がヒットしたんで、今回は『日本でも受けて、海外でも反響を呼ぶものを』とかなり難しい注文を国内のメーカーから受けたんです。前作でも女子高生、忍者、ヤクザ、天ぷら、寿司などを出したんですけど、一番日本らしい文化である芸者はまだ扱っていなかったことに気付き、『ロボゲイシャ』の企画を思い付いたんです。芸者ものはお金がかかるので、今までは手が出せなかったけど、こういう機会にやっちゃおうと。一番実現しそうにない企画が、実現しちゃいました。

亜矢 私、井口監督と初めてお会いしたときのこと、はっきり覚えてますよ。私がキックボクシングのジムに通っていたことを話したんですよね。廊下で試しにやってみることになって、監督に回し蹴りを2~3発決めちゃった。私、そのときワンピースだったのに(笑)。

井口 えっ、でも木口さんのパンツ、僕は見てないから。もし見たとしても、僕はアクションの動きしか記憶に残ってないよ(笑)。

──亜矢ちゃん、『ロボゲイシャ』の台本を読んで爆笑したとか。井口監督の脚本を一読しただけで笑えるとはすごい理解力ですよ。

亜矢 親子で爆笑してました。本読みの稽古の相手を母に頼んだら、母は「この作品、おかしいよ~」って。試写会でも母は冒頭から大ウケでした。

井口 台本を読んで作品を面白がれるのは、優れた俳優の資質だよ。でもお母さんもすごいなぁ。じゃあ、木口家ではお母さんが姉の菊奴や裏ゲイシャを率いる影野ヒカルも演じたんだね。

亜矢 はい、うちの親子、すごく仲良しなんです。うちの母、『ロボゲイシャ』のチラシをカラーコピーして近所のコンビニとかに頼んで貼ってもらっているんですよ。母の友達のみなさん、「面白そう。公開初日に観に行くわ」と言ってくれています。

井口 うれしいなぁ。木口さんをキャスティングして、よかった!

亜矢 『ロボゲイシャ』は台本も面白かったけど、井口監督そのものがさらに面白いんです。監督が模範演技をしてくれるんですが、おかしなことを真剣にやっている姿がまた面白くて面白くて。最高の現場でした。

井口 でも撮影期間は実質13日間の超ハードスケジュール。出ずっぱりだった木口さんは寝る暇もなかったでしょ?

robo_kgc.jpg「監督業だけでなく、俳優としても
活躍する井口監督は素敵です♪」と
亜矢ちゃん。その大きな瞳には、
井口監督が才気溢れる天才クリエイ
ターとして映っている。

亜矢 寝る暇がなかったのは井口監督も同じですよ。確かに寝不足状態だったけど、井口組のスタッフはみなさん優しくて、全然ヘーキでした。それにワイヤーワークやCG合成もふんだんにあって、こんな役は今後ありえませんから(笑)。

──裏ゲイシャ軍団が下着姿で猛特訓するシーンもありますが、恥ずかしすぎて「これは勘弁して!」なんてことは?

亜矢 いえ、あまりに突拍子ない世界だったので大丈夫でした。白塗りのロボットの役ですし。それに、まず井口監督が「こういう風にやって」と演じてみせてくれるので、とてもやりやすかったんです。井口監督の別の作品も観ましたよ。『山形スクリーム』に出てますよね。監督だけでなく俳優としても活躍する、2つの顔を持つ男。尊敬しちゃいます。

井口 『山形スクリーム』は僕の監督作じゃなくて、竹中直人さんの監督作だよ。それに、あのときの僕はいっぱいいっぱい(苦笑)。

亜矢 でもバスガイド役、かわいかったですよ(笑)。恥ずかしいというより大変だったのは、お尻チャンバラのシーンかな。中腰の姿勢のまま、お尻に刀を付けて、ず~とお尻フリフリしなくちゃいけなかったので、撮り終わったときにはハァハァしちゃいましたね。

井口 あのお尻チャンバラは、僕がいちばん撮りたかったシーン。現場で僕、最高に幸せだった(笑)。あのシーンはビデオコンテを作って、それを見てもらいながら振り付けを覚えてもらったんだよね。プロのスタントマンたちがお尻に刀を差して、昼間の公園で延々とお尻を振り続けてた。あのビデオコンテだけ見ても、笑えたよね。

robo_st02.jpg井口監督いわく「これからはワイルドで、かわ
いい女の子の時代」。ロボゲイシャと化したヨ
シエは、戦車にもトランスフォームしちゃいま
す♪ (c)ロボゲイシャ製作委員会2009

──井口作品では『クルシメさん』(97)、『まだらの少女』(05)、『卍』(06)と女同士の闘いが度々描かれていますが、今回は姉妹の葛藤ということでますますヒートアップした内容。井口監督には姉妹はいるんですか?

井口 いえ、僕はひとりっ子です。あ、いや、4つ上の兄がいます。でも姉や妹はいません。まったくの妄想の世界です。男兄弟から見ると、女同士の姉妹ってとても不思議なものに感じるんです。

亜矢 私も弟がいるけど、姉や妹はいないんです。女友達とケンカするのと姉妹でケンカするのでは、きっと違いますよね。やはり身内だと、どんなにケンカしても切れないものがありますから。姉役の長谷部瞳ちゃんと私は同い年なんで、ふだんは同い年の女の子同士の会話をしてたけど、現場に入ると自然と姉、妹の関係になっていきました。

井口 今回はロボットが主人公なんで、血の絆という思いっきりアナログなものを裏テーマにしてみたんだ。そして木口さん演じるヨシエが、肉体的にも精神的にも成長していく物語。木口さんと長谷部さんがうまく姉妹に見えてよかった。いい感じで”姉妹”というアトラクションができたと思うよ。

亜矢 ”姉妹”がテーマのアトラクションだなんて不思議(笑)。一度、井口監督の頭の中を覗かせてもらえませんか?

──『片腕マシンガール』は弱小ヒーロー・ライダーマンがモチーフになっていましたが、本作でも『ジャンボーグA』『宇宙鉄人キョーダイン』(ともに毎日放送)などB級特撮ドラマへの狂おしいまでの偏愛ぶりを感じさせます。井口監督の実家が駄菓子屋ということも影響していますか?

井口 生まれたときから、仮面ライダーカードに囲まれて育ったんです。『ロボゲイシャ』は生まれるべくして、生まれた作品ですね。これが僕にとってのリアルな世界なんです。逆に『色即ぜねれいしょん』みたいな青春映画は僕には撮れません。両親は僕の作品はどれも観てくれているんですが、『ロボゲイシャ』のチラシを見て、「昇、お前はこの路線で行きなさい」と言ってました(笑)。

亜矢 井口監督のご両親も、すご~い!

robo_st01.jpg美人の姉・菊奴(長谷部瞳)の陰に隠れ、いつ
も目立たないヨシエ(木口亜矢)だったが、秘
密組織「裏ゲイシャ」に入ることで潜在能力を
爆発させていく。(c)ロボゲイシャ製作委員会2009

──ぶしつけな質問で恐縮ですが、「井口監督はレズビアンである」という説を耳にしたんですが……。

井口 えぇ、僕は男ですけど、体質的にはレズビアンみたいなんです。演出していて調子が出てくると、「いいわよ~」みたいなおネエ言葉になるんです(笑)。

亜矢 確かに、監督にご挨拶すると、「あら~!」ってリアクションしてくれますよね(笑)。私もつい「カントク~!」って返しちゃう。すっごく、井口監督って接しやすいんです。

──井口イリュージョンの秘密の一端を見させていただきました。最後に「ギリギリ・デート映画」と謳っていますが、ギリギリの意味について教えてください。

井口 ストライクど真ん中じゃないけど、何とかデートにも使えるよ、という謙虚なコピーなんです。僕が考えたんですけど。

亜矢 デートで盛り上がれますよ! アクションの連続だし、ホロリとさせる場面もあるし、何より一緒に笑えます。私がもし彼氏から『ロボゲイシャ』に誘われたら、喜んで行きますよ。

井口 恋のリトマス試験紙にもなるよね。この映画の面白さがわからない相手とは遅かれ早かれ別れることになるんじゃないかな。でも、この映画を気に入ってくれた相手と必ずうまく行くよ。多分、一生ものでしょう。

亜矢 監督、深いなぁ。ますます尊敬しちゃいます!
(取材・構成=長野辰次)

『ロボゲイシャ』
監督・脚本/井口昇 特殊造形監督/西村喜廣 VFX監督/鹿角剛司 出演/木口亜矢、長谷部瞳、斎藤工、生田悦子、くまきりあさ美、中原翔子、亜紗美、泉カイ、志垣太郎、松尾スズキ、竹中直人 配給/角川映画 PG12 10月3日(土)よりシアターN渋谷にてロードショー <http://robogeisha.com/>

いぐち・のぼる
1969年東京都生まれ。8ミリ作品『わびしゃび』(88)がイメージフォーラムフェスティバルで審査員賞を受賞。舞台、映画、テレビ、アダルトなど多彩な現場で類い稀なる個性を発揮する。主な監督作品に『クルシメさん』(97)、『恋する幼虫』(03)、『まだらの少女』(05)、『猫目小僧』(05)、『おいら女蛮』(06)、『卍』(06)、『片腕マシンガール』(07)など。10月からは原案・監督を務めた連続TVドラマ『古代少女ドグちゃん』(MBS=http://doguchan.jp/)が放送開始。また『ロボゲイシャ』は各国の映画祭に出品の予定。

きぐち・あや
1985年神奈川県生まれ。日テレジェニック2007に選出され、注目を集める。グラビア、タレント、女優として活躍中。主な出演作に『ネガティブハッピーチェンソーエッジ』(07)、『妄想少女オタク系』(07)、『カクトウ便vol.2』(07)、『すんドめ3』(08)、『こぎゃるかん』(09)。人気ドラマ『ルーキーズ』(TBS系)、『マイボス・マイヒーロー』(日本テレビ系)などにもゲスト出演。『恋人つなぎ』(イーネット・フロンティア)ほかDVDも多数リリース。

片腕マシンガール

アメリカ人の度肝を抜いた衝撃作

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最終更新:2009/09/27 21:00

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