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「きれジャイ」最近出すぎ!? マイナーキャラのメジャー化に見るテレビ経済学

kireinagian.jpg08年冬のワンフェスではフィギュアも
限定発売された「きれいなジャイアン」
(C) 藤子プロ・小学館

 『ドラえもん』に、”きれいなジャイアン”というキャラクターがある。

 「きこりの泉」(てんとう虫コミックス36巻収録)という話に登場するキャラクターで、イソップ童話の「金の斧」の話に似た女神が現れるドラえもんのひみつ道具の泉に、ジャイアンが転落してしまう。そして、女神が正直者ののび太とドラえもんに授けてくれたのが、「きれいなジャイアン」。凛々しい表情と爽やかな性格でインパクトも大きいゆえか、たった1話限りの登場なのに、マイナーメジャー的な存在になっている。近年では、NHKの寺澤敏行アナウンサーが「きれジャイ」というニックネームで呼ばれていたりと、キャラクターも一人歩きした状態だ。

 ある漫画関係者が言う。

「少し前までは、スネ夫の弟・スネツグのように、本当に知る人が知る隠れキャラのような存在だったんですけどね。漫画好き同士のネタ話から、トリビアブームの影響もあって、いつの間にかプチブレイクしてる感じですよね。2000年前後あたりにお菓子のおまけや、トレーディングカードのレアカードとして出たこともあって、このあたりからレアキャラとしてメジャー化してきたのだと思います」

 今年の春、大ヒットを記録した映画『ドラえもん のび太の人魚大海戦』の公開前には、例によってプロモーション番組や特集が組まれていたが、毎度のように「きれジャイ」が紹介され、同じように感動エピソードも紹介されるわけだが、こちらも「おばあちゃんの思い出」や、しずかちゃんの結婚前夜の親子の会話など何度見せられたことかといった感じで、さすがにもう、感動も薄れてしまう。

「雑学的な人気に加えて、『アメトーーク』(テレビ朝日系)の”ドラえもん芸人”の影響も大きいでしょうが、これだけ長年に渡る人気作品だと、さすがに一度は聞いたり観た話になってしまいますよね。藤子先生も亡くなってしまっているわけですから、既存のものを掘り起こすしかないですし。それだけに、それを今なおドヤ顔で語るタレントは、ちょっとなぁという思いはありますね」(同漫画関係者)

 この感動エピソード紹介のかぶり問題は、『ドラえもん』に限った話ではない。『フランダースの犬』の最終回で天使が迎えに来る場面、『アルプスの少女ハイジ』でクララが立つ場面、『タッチ』最終回の告白場面など、同じ作品の同じ場面、近年もういいよ、というほど見せられている。これについて、あるテレビ関係者が言う。

「制作費が限られている中で、懐かしのアニメ名場面特集的なものって、わりとおいしいコンテンツなんです。手間がかからず、ある程度確実な数字が見込めますので。そこに、スタジオに柴田理恵さんとか、いいコメントや表情をしてくれるゲストを置けば出来上がり。歌番組で懐かしVTR企画が増えているのも同じような理由です。こっちは昭和歌謡に強い半田健人さんあたりが重宝されますが」

 作品やネタがかぶってしまうことについては、こう言う。

「まず、人気がある作品の人気がある場面というのは、どうしても集中してしまうのは仕方ありませんよね。みんなが見たいものというのは、だいたい似通ってくるでしょう。これを各局で間を置かずにやると、確かに既視感は出てきます。そのうえ、中にはなかなか映像が借りられない作品もあったりしますから、落ち着くところがだいたい決まってくるのは否めないところですね」(前出テレビ関係者)

 まだまだ番組制作環境が苦しい状態は続きそうで、手軽な作りの懐かしモノVTR番組も、いっそう増えるのかもしれません。
(文=太田サトル/「サイゾー裏チャンネル」より)

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きれいじゃない方。

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最終更新:2010/04/06 08:00

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