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AKB48評論家・本城零次の「AKB48じゃんけん大会」”名勝負数え唄”大分析!!

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 9月20日に日本武道館で開催された「AKB48 24thシングル選抜じゃんけん大会」。12月7日発売のシングル(タイトル未定)の選抜メンバー16人をじゃんけんによって決める対決は、AKB48最年長・篠田麻里子の優勝という予想外な形で幕を閉じた。参加した68人のメンバーがそれぞれの運命を切り開こうとグー・チョキ・パーの拳に青春を捧げ、”名勝負数え唄”とでも表現すべき名カードが生まれた。優勝すれば研究生でもセンターの地位を奪取できるという大胆不敵なこの企画。人生を賭けた激戦の数々から印象的だった10試合を独自に列挙し、検証する。

akbjnkn002L.jpg対戦カードはこちらから(クリックで拡大します)

<1回戦>

○菊地あやか vs 柏木由紀×
宿命のライバル(!?)対決

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 ゆきりん、あやりんの”りんりん対決”だが、それしか表現できないメディアは”ド新規”の証。実は、08年のシングル「ロマンス、イラネ」では菊地が選抜入りし、柏木が落ちるなど同期の3期生でチームBから選抜入りを競った”宿命のライバル”である2人。チョキ2回のあいこに続き、柏木がパーに変え、チョキを出し続けた菊地が勝利。片山陽加、仲谷明香と「チームひかえめ」を自ら名乗り、相手に勝利を譲ってしまうのが柏木クオリティ。地獄の底からカムバックした菊地が、握手会の女神を打ち負かした。

<2回戦>

○鈴木まりや vs 松井咲子×
彩にんぐがーるず対決

 同期の7期生で、埼玉県出身で”彩にんぐがーるず”を名乗る両者。2人で3時間カラオケに行くなど友情は深く、研究生のころから、AKB48劇場の往復で幾度となく他人に言えない悩みを相談しあった仲だと想像に難くない。松井は昨年のコンサート「サプライズはありません」でピアノの演奏を披露した際に着たドレス、鈴木はまりやだけに「MARIA」の衣装で運命の対決。昨年のじゃんけんで選抜に入った松井が鈴木に敗れ、「負けちゃった。おめでとう!」と仲間の勝利を労った。

○梅田彩佳 vs 米沢瑠美×
新旧アンダーガールズ・センター対決

 米沢が身に纏ったのは「飛べないアゲハチョウ」の衣装、梅田が袖を通したのは「抱きしめちゃいけない」の衣装。それぞれ第1回、第3回総選挙でアンダーガールズのセンター即ち、ギリギリでそれぞれ選抜に入れなかった苦い経験を持つ同じくチームKの2人。運命を切り開いたのは、「じゃんけん大会公式ガイドブック2011」(光文社)での優勝予想でSDN48・佐藤由加理から「今絶好調」と指摘された梅田。そのまま勝ち抜き「Baby! Baby! Baby!」以来の選抜入りを記録した。

○大家志津香 vs 小林香菜×
目指せバラエティセンター対決

 昨年はまさかのビキニトップとG短パンで参戦し、選抜入りを果たした小林。今回はバスタオル&シャンプーハットという「入浴スタイル」で登場。そんな小林を実はAKB48加入前からファンだったという大家志津香は鮮烈なバニーガール姿を披露。ミュージカル「DUMP SHOW!」でポールダンスを経験してさらにあか抜けた大家が、「くるくるぱー」が代表曲な小林に突きつけるようにパーを出し、圧勝。そのまま選抜入りを果たし5位を獲得。AKB48随一の苦労人が今、グイグイ来てます。

○藤田留奈(NMB48) vs 佐藤実絵子(SKE48)×
SKE48×NMB48対決

 今回唯一のSKE48とNMB48の対戦で、SKE48最年長の佐藤は25歳、藤田はNMB48の2期生で13歳と年齢差は実に12歳という世代間抗争でもあった。SKE48の1期生でシンガーソングライターを志し、音楽的素養はありながらSKE48でも選抜には入れない佐藤に千載一遇のチャンスがやってきた。だが、6月にお披露目されたばかりの13歳・藤田がグーで勝利。涙を呑んだ佐藤だが、その大会の翌日、佐藤の所属するチームKII初のオリジナル公演「ラムネの飲み方」の初日が10月1日と決定。実にチーム発足から2年5カ月を経て”お下がり”ではないチームKIIのために書き下ろされた公演が開始される。”チャンスの順番”は愚直な努力を続けてきた人を見放さなかった。

○小嶋陽菜 vs 高橋みなみ×
赤い彗星VS白き翼対決

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 ノースリーブスであり今回唯一の神7対決。小嶋陽菜は、昨年に引き続き真紅のドレスに加え、占い師のラムメス氏に指摘された黄色の小物として、彼女の頭の中に存在するという「ちっちゃいニャンニャン」を描いたブローチを着けて参戦。高橋みなみは自身の代表曲の一つ「Bird」衣装で応戦する。昨年は”遅出し”気味で敗れた高橋だが、今回はジャストタイミングでチョキを出すも、小嶋がグーで一発勝利。実は「ノースリーブスでいる機会が多いので、(事前に)ふざけてじゃんけんしてたんですけど、勝ってたんですよ。まさか今日負けるとは……」と明かした高橋だが、本番では完敗。赤い彗星のニャンニャンに、νガンダムのフィンファンネルのごとき白き翼を纏った高橋が敗れた。その後、小嶋は高城亜樹に勝利し、選抜入り。AKB48唯一の全シングル選抜入りをキープ。

○指原莉乃 vs 内田眞由美×
へたれVS女王の5期メン同窓会

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 同期の5期で、へたれVSじゃんけん女王の注目戦。ここまでで最長の3回のあいこが続き、会場はヒートアップ。4回目で指原がパーで勝利をもぎ取った。内田はその場に崩れてしゃがみこむが、「さっしーに負けるとは思わなかったです。さすが愛すべき、へたれ。最高です!」とエールを送った。指原は「ここまで勝つまでに今日会った全員に『お前は負ける』と言われました。勝てて嬉しいです。ウッチーありがとう」とドヤ顔!! 昨年の大島優子に続き”大物食い”を果たした指原だが、2回戦で前田亜美に完敗。1回戦で運を使い果たすのが指原クオリティ。昨年は選抜に入れなければ辞める覚悟を持って挑んでいた内田だが、V2の夢は初戦でついえた。だが、今回はイベント前に、彼女のソロによるサビのスローバージョンから始まる「チャンスの順番」を披露。この曲を歌うときは、これからも君がセンターだ!!

<3回戦>

○河西智美 vs 野中美郷×
裸にYシャツ×スーツ対決

 Twitterでの「エロて言われすぎて病んだ」発言が物議をかもした河西。にもかかわらず今回は明石家さんまが愛好することで知られる”裸にYシャツ”風衣装で参戦。他人から指摘されるエロはイヤだけど、自発的に露出すればセクシーになる……というメンタリティは男には未来永劫、理解不可能な女心と秋の空。一方、野中は「AKB歌劇団」で着用し、当時高校生にもかかわらずオトナの魅力を見せた美人秘書風黒スーツ姿で登場。Yシャツとスーツの対戦は、結果グーで河西が勝利し、昨年に引き続いてのじゃんけん大会での選抜入りを果たした。

○山口夕輝(NMB48) vs 増田有華×
大阪”ゆっぱい”対決

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 SKE48、NMB48、AKB48研究生はそれぞれの”予備戦”をくぐり抜けての本戦進出であり、山口はすでに3回の勝利して武道館へ。NMB48の1期生だが研究生となるも一番に昇格、2ndシングル「オーマイガー!」にも参加が決まった山口。90度のお辞儀の角度を引っさげて、初戦はチーム4・竹内美宥を撃破。続いて、浪速が生んだAKBの歌姫・増田有華と対戦。グラビア界も注目の夕輝と有華の”ゆっぱい”対決でもある。だが、パーで山口が勝ち選抜入り決定。同じくNMB48では柏木由紀に憧れる研究生・肥川彩愛も選抜入りを果たした。

<決勝>

○篠田麻里子 vs 藤江れいな×
AKB48最高峰の美脚対決

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 ついに迎えた最終対決。メイド服にニーハイソックスの藤江、トラッド柄の私服にストッキングの脚を出したの篠田というグループ有数の”美脚対決”が実現。パー、チョキ、パーで3回のあいこが続き両者譲らず、4回目で篠田がグーで”勝利のゴールドラッシュ”。今回は、1回戦からグーで勝ち抜ける者が多く、最後もやはりグーで勝利が決まった。実は昨年も内田がグーで優勝しており、AKB48にはグーの握りこぶしが有効のようだ。篠田は、勝ち抜ける度に相手に対して「ごめんね」と侘び続けてきた。「新しい子に譲ってあげたいって気持ちだったんですけど、2回勝って選抜入りって決まった瞬間に『これは1位を獲るしかない』と思った」と明かしている。一方、癒しの握手と懇切丁寧なブログとモバメ(モバイルメール)で、”藤江旅館の若女将”と一部で評される藤江は、2位を獲得。「10年桜」「涙サプライズ!」以来の選抜起用。初主演映画「縁切り村~デッド・エンド・サバイバル~」の公開も10月15日に控え、さらなる飛躍が期待される。

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 早速だが気になるのは24thシングルの楽曲。昨年の上位二人、内田眞由美、石田晴香は歌唱力にも自信がある二人メンバーだったが、あえてはっきり言えば篠田は、これまで歌唱力の面でイニシアチブを取ってきたことはない。だが、彼女の身長168cmを生かしたダンスはやはり人目を魅く。今回は、篠田、藤江というスタイルの良さに提供のある美脚揃いで、その点を生かしたK-POP路線もいいかもしれない。小生意気なふとももで知られる3位の峯岸も後押ししてくれるだろう。

 高橋みなみが大会最後に指摘したように昨年よりも、ここ一番でのあいこの回数が目立った今回。総選挙の上位3人が1回戦で敗退したように、じゃんけん大会での勝利に向かう執念が強い方が勝ったと言っても過言ではない。高橋、柏木由紀、宮澤佐江ら生粋の気遣い屋は2年連続、初戦で敗退しているのも、ガチならではの特徴だ。秋元康氏は語る。「成功とは98%の運と1%の汗と1%の才能」と。これは努力を否定しているのではなく、人生においてそれだけ運や人との縁が重要だという比ゆだ。じゃんけんという運に身を委ね、大家志津香、山内鈴蘭、小林茉里奈、桑原みずき、山口夕輝、肥川彩愛はAKB48として初の選抜入りを果たした。この経験を糧に彼女たちがどれだけ自身を成長させられるのか? 戦いは始まったばかりなのだ。
(文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>/写真=(c)AKS)

泣けるAKB48メンバーヒストリー 少女たちの汗と涙の軌跡

各メンバーの歩みはこの本で確認

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最終更新:2013/09/11 15:18
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