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元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第130回

深夜の政治放談? “永田町のエース”小泉進次郎に女性スキャンダル

motoki0319.jpg「週刊文春」3月22日号 中吊り広告より

第1位
「キムタク『スピード違反』で捕まっていた!」(「週刊文春」3月22日号)

第2位
「小泉進次郎議員 赤坂議員宿舎で美女と過ごした『ワケありの夜』」(「週刊ポスト」3月30日号)

第3位
「『アーンして』むかしラブラブいま介護-『シルバー川柳』傑作選」(同)

 週刊誌が一時の勢いを失いつつあるようだ。「週刊現代」は一昨年、昨年上半期と順調に部数を上積みしてきたが、東日本大震災、島田紳助電撃引退騒動以降低迷して、今年に入ってもその傾向は止まらないようである。

 刷り部数は60万部近くあるが、実売率はときどき50%台が出るそうだし、70%台がやっとだという。

 そうしたこともあってか、発行元である講談社は社員の給料2割カットを組合側に提示したそうである。大手出版社がこのていたらくでは、出版不況はまだまだ出口が見えないようだ。

 今週も大特集に見るべきものがなかったが、軽いものにキラリと光るものがあった。

 第3位はポストの川柳を扱った記事だが、近頃は大変な川柳ブームだそうだ。サラリーマン川柳などは毎年恒例になったし、今回の全国有料老人ホーム協会が主催した「シルバー川柳」も秀逸なものが多くある。

「アーンして」 むかしラブラブ いま介護
誕生日 ローソク吹いて 立ちくらみ
居れば邪魔 出かけりゃ事故かと 気をもませ
デザートは 昔ケーキで 今くすり
万歩計 半分以上が 探しもの 
カード増え 暗証番号 裏に書き
つまずいた ふと見た床に 段差なし
中身より 字の大きさで 選ぶ本
離れ住む 子らに病む日も 無事と書き
以下は老夫婦について詠んだ川柳。
あの世では お友達よと 妻が言い
厚化粧 笑う亭主は 薄毛症
共白髪 まっぴらごめんと 妻茶髪
妻が書く 老後の計画 俺イナイ
身内より 心が通う 介護の手
老後の寂しさを詠んだ川柳。
さびしくて 振り込め犯と 長電話
飲め飲めと 差し出されるのは 薬だけ
転んでは 泣いていた子が言う 「転ぶなよ」
私には次の川柳が身に沁みた。
飲み代が 酒から薬に かわる年

 第2位は、いまや橋下徹人気に敵うのはこやつしかいないといわれる小泉進次郎に降りかかった女難スキャンダルである。

 1月の某日深夜、佐々木希似の女性が赤坂議員宿舎の門をくぐり、小泉の部屋へ入って、人目をはばかるようにして宿舎を後にしたのは早朝4時だったというのだ。

 ポストよくやったとほめてつかわしたいところだが、この記事、どこか奥歯に物が挟まった感じなのである。

 この女性は地元のレジャー産業で働くS子、28歳。そこは結婚式などのイベントも開かれる場所だというから、貸しホールのようなところなのだろうか。お客からも従業員にも好かれる優秀な娘だそうだ。

 いつ頃かわからないが、小泉が来たときに彼女が、自分のメールアドレスが載っている名刺を渡し、後日、小泉から丁寧なメールが届くようになったという。

 1月中旬の夜、友人との会食が終わったS子は、小泉からのメールを待っていた。そこへ小泉から「今日、これから赤坂宿舎に来ない?」というメールが届き、「S子さんが小泉議員にいわれたままの住所をタクシー運転手につげ、議員宿舎の門をくぐったのは深夜11時だったという」

 彼女が宿舎を出たのは早朝4時。ここまでは関係者への取材を元にその夜を再現したものだとことわっている。

 しかし、このことが彼女の交際相手にわかり、大ゲンカになってしまったそうだ。

 当のS子へもインタビューしている。宿舎へ行ったことは認めているが、部屋では「仕事の話とか、お話しさせていただきました」と語り、小泉から求められたのではという記者の不躾な質問には、「ないです。ノーコメントです」と答え、最後に「今は一切、小泉議員とは連絡を取っていません」と言っている。

 宿舎に女性を招くこと自体は内規に触れるわけではない。だが、一昨年の3月、中井洽国家公安委員長(当時)が交際中の女性を招き入れたとき、小泉はこう批判した。

「もしも官舎に入れた部外者の方が外国の諜報機関とつながっていたらどうするんですか」

 ポストは、永田町の将来を担う存在なのだから、深夜、女性と二人きりの「政治談義」はほどほどにと苦言を呈している。

 これを読んで気になったのは、この情報をもたらしたのは誰なのかということである。小泉とのメールのやりとりや、彼女が議員宿舎へ行ったことは、ポスト編集部が独自に調べたことではない。

 こういう場合、男に連れなくされた女が編集部にタレ込むケースはよくあることだが、彼女の言葉を読む限りそうではなさそうだし、このことで彼女に何か有利になることがあるとも思われない。

 考えられるのは、彼女の交際相手がなんらかの意図をもって編集部に持ち込んだのではないかという線だが、その意図とはなんだったのだろうか。いまひとつスッキリしないが、ともあれ1月の深夜、議員宿舎で小泉進次郎が女性と5時間近くニ人きりでいたことは間違いないようである。

 父親の純一郎は、猥談を好むかなりの女性好きであったようだが、子どもにもそのDNAが受け継がれているとすると、進次郎、思わぬスキャンダルで人気失墜ということもあるかもしれない。

 今週のグランプリは文春の「キムタク捕まる」という記事。

 捕まったというのはやや大げさだが、昨年9月29日に「千葉県内の千葉東金道路で四十キロ未満のスピード違反により県警高速道路交通警察隊の取り締まりを受けた」という。同乗していたのは愛人ではなく妻の工藤静香(残念!)で、九十九里浜でサーフィンをやるためのドライブ途中だった。

 ちなみにキムタクのクルマはシボレーアストロ。米国製のミニバンタイプで、後部のドアからサーフボードを収容できる。すでに2005年で生産は終わっているが人気は高いという。

 間の悪いことに、あのトヨタが国内需要の掘り起こしのために制作費数億円をかけたCMにキムタクが起用され、その大キャンペーンの始まる2週間前のことだったというのだ。

 トヨタも頭を抱えたのではないか。

「CMでは安全運転に徹するキムタクだが、じつは当人がキャンペーン開始の約二週間前に交通違反をしておきながら、『運転する楽しさ』などと言っていたら、視聴者はどう思うだろう」(文春)

 しかし、この「事件」は報道されることもなく、3本のCMは無事放送されるのだ。

 そこには大トヨタから報道機関への圧力はなかったのだろうか。

 トヨタ自動車広報部は今回の取材に対して、違反があった事実はすぐ後、代理店を通じて連絡があり、「代理店を通して今後の交通ルールの遵守を強くお願いしておきました」と答えている。

 ジャニーズ事務所は文春が取材に動いた時点で、違反があったことを認めて謝罪している。

 キムタクはTBS開局60周年記念ドラマ『南極大陸』が惨敗し、今度コケれば後はないといわれているそうだ。文春はこう結んでいる。

「人気回復を焦ってアクセルを吹かしすぎたのか」

 この締めのうまさも含めて今週のグランプリである。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

小泉進次郎の話す力

お話は得意です。

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最終更新:2013/09/06 19:12
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