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危機感ゼロの無知すぎるマンガ編集者が、新たな規制を呼び込む!? 東京都「不健全図書」の最新事情

c736026package.jpg『なぶりっこ マリカとアキコ』
(青林堂)

 「東京都青少年健全育成条例」の改正施行から1年。喉元過ぎれば熱さを忘れたのか、単なる無知なのか? ここにきて、やりすぎな出版社がしっぺ返しを食らう事例が相次いでいる。

 今年5月以降、双葉社の「ピザッツ系コミック」と総称される、ゾーニングマークなしエロ系単行本の発売延期が相次いだ。発売が延期されたのはZUKI樹『アネアナ』3巻、ポン貴花田『女子アナでもいーですか?』1巻、usi『夢見る派遣 苺ちゃん』、かわもりみさき『ひめか先生の言う通り!』、ながしま超助『人魚を喰らう島』の5冊だ。現在、これらの単行本は8月に、双葉社系列のアダルト系出版社であるエンジェル出版からマークなしで発売予定であることが判明している。

 双葉社がこのような措置を取った背景には、昨年7月から施行された改正条例の第9条の3で示された各条項を恐れてのことだ。ここでは、次のような規定が記されている。

2 知事は、図書類発行業者であつて、その発行する図書類が第八条第一項第一号又は第二号の規定による指定(以下この条において「不健全指定」という。)を受けた日から起算して過去一年間にこの項の規定による勧告を受けていない場合にあつては当該過去一年間に、過去一年間にこの項の規定による勧告を受けている場合にあつては当該勧告を受けた日(当該勧告を受けた日が二以上あるときは、最後に当該勧告を受けた日)の翌日までの間に、不健全指定を六回受けたもの又はその属する自主規制団体に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

3 知事は、前項の勧告を受けた図書類発行業者の発行する図書類が、同項の勧告を行つた日の翌日から起算して六月以内に不健全指定を受けた場合は、その旨を公表することができる。

4知事は、前項の規定による公表をしようとする場合は、第二項の勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えなければならない。

 少々長い上に難解だが、簡潔に述べるならば過去1年以内に6回の「不健全図書」指定を受けた出版社は、東京都知事名義で社名を公表され、自主規制団体に必要な措置を取るように勧告されてしまうというもの。いわば、「有害な出版社である」と名指しされてしまうということだ。

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