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個人標的も「愛国無罪」 【反日デモ】日本人を襲撃する側の論理とは!?

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 日本政府による尖閣諸島国有化を契機に、中国での反日感情が悪化の一途をたどる中、在留邦人が襲撃されるケースが相次いでいる。上海の日本総領事館によると、13日までに、路上で暴行を受けたり、ラーメンを顔にかけられるなど、少なくとも6件の被害が報告されているという。

 これまでにも、反日デモの際には日本車や日本食料理店などが暴徒化した群衆の襲撃対象とされることは度々あったが、日本人個人が標的とされるまでにエスカレートしたことは異例といえる。こうした中、中国大使館は在留邦人に注意喚起を続けている。

 一方、中国人はこうした事態をどう見ているのだろうか。

 中国版Twitterの「微博」上には、「愛国とはいえ個人を攻撃するのは支持できない」という冷静な意見もある中、「(襲撃されたのは)自業自得」「こうでもしなければ奴らは反省しない」といった、個人への襲撃を容認するような書き込みも少なくない。

 「愛国無罪」は毎度のこととはいえ、なんの罪もない個人を攻撃することを彼らはどのように正当化しているのだろうか。 

 日本人個人への攻撃を容認するある微博ユーザーは、その根拠をこう述べている。

「『国と民は分けて論じるべき』などは戯言だ。日本は民主主義の国。政治家は国民の意思の下に選ばれ、政府は国民の総意を体現したもの。よって日本政府による中国主権の侵害は日本国民に責任がある」

 また別のユーザーは、「日本人に善意があるのなら、民主的手続きにのっとって野田首相を罷免するべき」と主張する。そのほかの個人攻撃容認派の多くも、異口同音に「日本は民主国家である以上、政府の非は主権者である国民の非」というロジックを展開しているのだ。

 つまり言い換えれば「うちは独裁国家だから、政府が何やろうが俺らは責任ないもんね」というわけである……。
(文=牧野源)

最終更新:2012/10/10 16:49
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