アリス十番を脅迫の男逮捕……一部アイドルファン「暴走」の背景事情とは?
リアルサウンド
マナーが悪かったり、アイドルが嫌がるようなコミュニケーションをするファンは、当然ながらイベント会場から出禁になるなどの処置を取られるが、多くのアイドルグループは数少ないスタッフで運営しているため、プライベートではアイドルが自衛するケースも少なくないという。このような状況へは、どのように対処すべきだろうか。
「理想的なのはファン同士の自浄作用を高めるということでしょう。ジャニーズなどの男性アイドルの場合なら、アイドルに対して行き過ぎたアプローチをするファンは『ヤラカシ』と呼ばれ、ほかのファンから蔑まれる文化が根付いています。同じように、女性アイドルのファンも、ストーキング行為などに及ぶのは明らかにアイドル側ではなく、度を越したファンに非があるということを、みんなが強く意識する必要があるのだと思います。また個人的には、アイドルの側からもファンの熱心すぎるアプローチを、自然に断れる環境作りが必要ではないかと思います。現状、多くのアイドルはファンを増やすために、なかなか本音をいえない場合が多いように感じます。先日、宇多田ヒカルさんが、ファンが彼女の結婚式を祝うバスツアーを計画したことに対し、『祝福のお気持ちに感激しています…なのでとても心苦しいのですが、結婚式はショーではないことをご理解ください』と、うまくアナウンスしてファンの納得を得ていましたが、そのようにファンと適切なコミュニケーションを行う技術を養い、またそれが許される雰囲気作りをするのも、アイドルには必要なのかもしれません。“相手が自分を好いているように見える”パフォーマンスとしてのアイドル文化が今後も発展していくためには、そういった部分も成熟させなければいけないでしょう」
AKB48以降、実際に「会えるアイドル」が増加し、ファンとの交流が密になっている昨今。ファンはもちろん、アイドルにも適切なコミュニケーションの作法が求められていると言えそうだ。
(文=松下博夫)
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