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アギーレ解任で“三菱・古河体質”に逆戻り!? 原専務理事が引責なら、次期代表監督選考は大混迷する!

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 2月3日15時過ぎ、日本サッカー協会(JFA)が各メディア・フリーランスライターにリリースを送信した。
 
 表題は「ハビエル・アギーレ監督に関する記者会見のご案内」。開催日時は、当日の17時。あまりにも急なリリースは、“アギーレ監督解任”を予想させるのに十分だった。その予想通り、会見前には「ハビエル・アギーレ監督との契約解除について」という用紙が配られた。そして、大仁邦彌会長と三好豊法務委員長による会見が行われたのだが、その様子を部屋の一番後ろで原博実専務理事がうつろに見ていた。その表情からは、無念さが伝わってきた。


 というのも、近年のJFA幹部は、古河電工サッカー部OBと三菱グループサッカー部OBが牛耳っていた。その最たる例が、大仁会長である。FIFAワールドカップフランス大会のアジア予選で日本代表が混迷を極めたのは、サッカーファンなら誰もが知るところ。大仁会長は、当時の技術委員長だった。本来はその時に責任を取るべきだった人物が、なんの実績がなくとも会長まで出世できてしまうのがJFAなのだ。JFAの幹部の資質として、財務畑や営業畑での経営手腕や、サッカーの現場での実績は必要ないようにすら映る。大事なのは、出身大学や出身会社。バブル前の古臭い名残が、いまだに充満しているのだ。

 ゆえに、毎度のように日本代表監督選考は混乱した。本来は是々非々の議論が必要なのだが、幹部たちが、そのような場を経験していない。アバウトな選考に終始していたように思う。フィリップ・トルシエ氏、ジーコ氏、オシム氏、岡田武史氏。監督選考に、一貫性や志向が感じられない。

 そんな行き当たりばったりの監督選考の流れを変えたのが、原専務理事である。原専務理事は「ワールドカップや欧州リーグで結果を出したことのある監督。高い位置からのプレッシングとピッチを幅広く使った攻撃を志向できる監督」と条件を掲げ、イタリアのセリエAで結果を出したアルベルト・ザッケローニ監督を招聘。ワールドカップでの結果は惨敗だったが、そのプロセス自体は悪くなかった。

 そして、その流れを堅持しようとハビエル・アギーレ監督に次のワールドカップを託したのだが、“八百長のマネーロンダリング問題”に関わったとしてスペイン当局が告発、裁判所に受理されたことで解任となってしまった。

 すでに各国の代表チームやリーグは動き出しており、アギーレ監督のようなハイレベルな監督を日本代表に招聘するのは困難を極める。当然、原専務理事は責任を取るべきだし、潔く責任を取るという流れを作ってほしいと思う。その半面、原専務理事がいなくなると、監督選びが過去に逆戻りしてしまう恐れもある。JFA幹部たちの「○○は日本を知っているし、日本人をリスペクトしているから、○○を日本代表監督にしよう」といった安易な発想は、もうこりごりである。
(文=TV Journal編集部)

最終更新:2015/02/04 15:00
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