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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

究極のチャラ男マンガ『Bバージン』は、なぜ非モテのバイブルだったのか?

714nyuruOqL._SL1200_.jpg『Bバージン』(著:山田玲司/小学館)

 ジュリアナ東京、ワンレン、ボディコン、ヤンエグ、アッシー君、オヤジギャル等々……今はすでに死語になってしまったバブル時代を象徴するキーワードの数々、今の日本では想像できないほどに、あらゆる事象がアホみたいに盛り上がっていた時代でした。

 そんなバブル時代の影響を色濃く受けた、『Bバージン』という作品をご存じでしょうか?「週刊ヤングサンデー」(小学館)で1991~97年まで連載されていた、山田玲司先生の代表作です。

 今でこそクールジャパンで、アニメオタク・マンガオタク・アイドルオタクなど、自分のオタク属性をカミングアウトしても一定の理解を得られる世の中ですが、90年代はまだ今ほどオタクに市民権はなく、オタクを実生活でカミングアウトすることは、モテるためには絶対的禁忌とされていました。そんな中で『Bバージン』はオタクからモテ男への転身を描いた、当時としては画期的なラブコメであり、多くの非モテ男へ勇気と希望を与えるマンガだったのです。

 当時ならいざ知らず、もしいま初めて『Bバージン』を読むと「うわー、何このチャラいマンガ!」という印象を持ってしまうかもしれません。なにしろ出てくるセリフの一つひとつがことごとくチャラチャラしており、「女を落とすならウォッカベースのモスコミュールで!」みたいな口説き方指南もバンバン出てくるという、ここまで徹底的にチャラさに徹したラブコメは当時としても斬新でした。

 主人公・住田秋は、高校時代は生物部に所属する生物オタク。女性とは無縁の完全オタクな非モテ青年でした。しかしある日、高校で出会ったヒロイン、桂木ユイに一目惚れします。

 一念発起した秋は脱オタク、そして脱非モテを目指して2人の姉と1人の妹に徹底的なイケメンに仕立て上げられます。そして憧れのユイと同じ大学に入学。女子の理想をそのまま体現したようなさわやかイケメンへと改造された秋は、キャンパスのナンバーワン女子、乙丸アリサをもゾッコンにさせるほどのモテっぷりで、童貞のままナンバーワンの女殺しの名を与えられたのでした。

 ちなみに作品タイトルの『Bバージン』ですが、おぼっちゃま・お嬢様すぎてヤレない童貞(処女)がAバージン、オタク&非モテでヤレないのがCバージンであり、Bバージンは、モテまくりでやろうと思えばやれるけど、愛する人のために操を立ててヤラないことなのです。Bバージン……なんという高貴な童貞でしょうか!

 つまり主人公の秋は、せっかく大学デビューでモテまくりなのに、本命のユイと付き合えるまで誰ともヤラない「宿命のBバージン」という十字架を姉たちにより背負わされていたのです。

 この『Bバージン』の魅力のひとつは、冒頭でもご説明した通り、圧倒的なチャラ描写と、軽薄ゼログラビティなチャラいセリフの数々です。会話の一つひとつがチャラすぎて用語解説が追いつかないレベルです。

「彼氏きめてんじゃん。それアニエスの新作だろ。俺もさ、今年はアニエスかなってチェックしたんだ」
「今日はブナンにベルサーチでまとめたけど、ベルトはアルマーニなんだ」
「このあとアザブのクラブ行こうよ。昔のチームの連中がDJやっててさ・・・けっこー基地(ベース)の連中も・・・」
「オータニのバルゴでも行こうか?」
「俺、今日は一応イタリアものできめたかったし、エンポリオだけど」
「アニエスのスーツの後はベネトンでカジュアル・・・お前やっぱわかってるよなぁ」

 めまいがするほどのチャラいセリフのオンパレード……。連載当時、ファッションに疎い非モテ予備校生男子だった僕(筆者)には、アニエスだのアルマーニだの言われても、かろうじてどこかの国のファッションブランドなんだろうな程度の知識レベル。ベネトンに至っては、F1に出ているぐらいだから車のメーカーでしょ? という認識でした。ナイキとかアシックスとかアディダスは、よく知ってたんですけどね!


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