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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

『おそ松さん』よりブラック! 六つ子の厳しい現実を描く、学習マンガ『ニャロメのおもしろ性教室』

51-iCu3xq3L.jpg『ニャロメのおもしろ性教室』(角川書店)

 赤塚不二夫先生の生誕80周年記念作として、大人になった現代版『おそ松くん』のアニメ、『おそ松さん』(テレビ東京系)が10月から放送されていますが、皆さんはご覧になりましたか? 六つ子が全員ニートでハローワーク通いをしていたり、声優がことごとくイケメンだったり、あまりのブラックさに、1話目がお蔵入りになったりと、何かと話題に事欠かないアニメ作品で、すでに、2016年からの第2クールの放送も決まっているとか。とにかく、すごい勢いです。

 今回は、そんな『おそ松さん』ファンなら必読の『ニャロメのおもしろ性教室』(角川書店)をご紹介しましょう。本作は赤塚先生が手がけた学習マンガシリーズのひとつで、ほかにも『ニャロメのおもしろ数学教室』『ニャロメのおもしろ宇宙論』などが出版されています。学習マンガでありながら、赤塚キャラのシュールさと随所にちりばめられたギャグで、小難しい内容を、まるで『天才』バカボンを読んでるかのように楽しく学べてしまうという、実に画期的な学習本。もちろん『ニャロメのおもしろ性教室』も、基本的にはマジメに性を考える本になっています。あくまでも、基本的に……なのですが。

 本シリーズは作品の枠を超えて、赤塚キャラがオールキャストで登場するのが魅力です。バカボンやバカボンパパはもちろん、ひみつのアッコちゃん、ウナギイヌやイヤミ、チビ太、おまわりさんなどのサブキャラ、そしてもちろん、おそ松くんも登場しています。

 バカボンがニャロメ先生に勃起や性病について教わったかと思えば、SMやスワッピング、ゴム&革フェチといった、学習マンガでそこまでやらなくていいだろ! というレベルまで紹介されています。さすが赤塚先生、単なる学習マンガとは一味も二味も違う内容になっています。

 なんといっても、本作品最大の被害者は、ひみつのアッコちゃんです。紅一点として、ありとあらゆる赤塚キャラからセクハラされまくり。

 女性の体の紹介のために全裸にさせられたり、おそ松くんにボインタッチされたり、バカボンに「子どもをつくろう」と言われたり、チビ太に処女膜の話を振られたり……。もはや、同情したくなるレベルです。

 そして、おそ松くんはといえば、思春期の多感な男の子としての役回りが課せられており、男子特有の現象がおそ松くんの体に起こります。

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