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『はじめまして、愛しています。』善人・江口洋介の“ウソっぽさ”の正体とは

「謝りなさい!」

「ボク悪くないもん!」

「いいかげんにしなさい!」

 思わず振り上げた手をなんとか止めた美奈ちゃんでしたが、「どうするのが正解なんだろう」と自問するしかありません。

 今回描かれたのは、子育てにおける「正解のなさ」でした。突然、成り行きでハジメの親になった美奈ちゃんは、「ハジメにどんな人間になってもらいたいか」を一生懸命考えます。信ちゃんの妹(子持ち)に相談して「普通はそんなふうに考えないんじゃないかな」「子どもに幸せになってほしいだけ」と言われても、どこかピンときません。

 児童相談所の堂本(余貴美子)は、子育てには2パターンしかないと言います。

「自分が親にされたのと同じようなことをしたいと思うか、親にしてもらえなかったことをしたいと思うか」

 美奈ちゃんは自分を全然かわいがってくれなかった父親に、信ちゃんはアル中になって家族生活を放棄した母親に、それぞれ「どんな人になってほしかったか」と聞いてみますが、やはり腑に落ちるような答えを得ることはできません。

 そんなある日、ハジメが夫婦に問います。

「愛って、何?」
「幸せって、何?」

 なんとなく口先だけで答えを取り繕う美奈ちゃんと、美奈ちゃんにピアノを弾かせて「どうだ幸せだろう」と悦に入る信ちゃんでしたが、これは甘かった。

 ハジメはピアノを弾いている美奈ちゃんに割り込むと、鍵盤を乱暴に叩いて咆哮します。

「幸せじゃない! お母さんのピアノ聞いても幸せじゃない! お母さん嫌い! 大っ嫌い!」

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