日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『シュタインの恋』から失われた物

視聴率急落の綾野剛『フランケンシュタインの恋』SF設定の説明と引き換えに失われた“かわいらしさ”

 怪物を愛せなくなってしまうと、このドラマ全編に漂う強烈な悲劇性は、ただ怪物と継実ちゃんを痛めつけるだけの残酷な仕打ちに見えてきます。今回のクライマックスで、怪物が継実ちゃんに謝りながら「罰を与えてください」と言い、継実ちゃんが「私に触れてください、私は死を恐れていません」と返す非常にシリアスなシーンがあります。このシーンは、よく意味がわからないけど、なんだかとっても2人とも悲しそうでした。そして、そもそも私はラジオの説教が腑に落ちていないので「しらねーよ」と思いました。もちろん、全然泣けませんでした。

 最後に、継実ちゃんにホの字な先輩男子・聖哉(柳楽優弥)が怪物を慰めるように語りかけます。

「誰かと一緒に生きることは、もう人間の罰みたいなもんですから」

 日曜の夜になんてことを言うんだ、明日からまた会社行かなきゃいかんのだぞ……と思いました。そんなことを考えていると、前回は「ワオ! ロマンチック!」と感じたRADWINPSのエンディングテーマも「なんだよ、ビリー・ジョエルのパクリじゃねえかよ。しかもピアノマンって、あの記憶喪失のアレと掛けてんのかよ、あざといんだよ」と、鼻についてくるのだから、視聴者というのは勝手なものですな。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

最終更新:2017/05/02 11:36
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