日刊サイゾー トップ > 芸能 > ドラマ  > 『フラ恋』際だつ長所と短所

展開が遅すぎた……視聴率6.7%に沈む綾野剛『フランケンシュタインの恋』際だつ長所と短所

展開が遅すぎた……視聴率6.7%に沈む綾野剛『フランケンシュタインの恋』際だつ長所と短所の画像1日本テレビ系『フランケンシュタインの恋』番組サイトより

 日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)は第7話。視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と相変わらず低調ですが、ようやく物語が動き出して見やすいドラマになってきました。

 今回は、怪物・深志研(綾野剛)が大衆の面前でその正体を暴かれ、暴走してしまうお話。洋邦問わず、あらゆる“怪物モノ”ストーリーの定番展開なので、プロット以前の設定の強度だけで成立できちゃう回だったように思います。

 そして考えるのは、ここまで長かったなーということです。『フランケンシュタインの恋』にとって、このエピソードは最初の転換点になっています。ここまで6話かけて、山を降りた怪物がどのように最初のコミュニティとファーストコンタクトを取ったかが説明されたに過ぎません。まず1人が受け入れ、その周囲の正体を知る人間が受け入れ、正体は知らないけど仲間だから共存する人々が現れる。その次の段階として、最初のコミュニティと世間一般との対立が発生するわけですが、そこまでで7話を費やしてしまっている。

 今となっては、ですけど、この「大衆バレ→暴走」展開を3~4話目で持ってこられれば、もう少し興味を持って追いかける視聴者を維持できたんじゃないかと思います。

 別に、そういう型通りのドラマが見たい、というわけでもないのですが、何しろこの作品の第1話は「ザ・型通り」ともいうべき型通りっぷりで始まりました(記事参照)。だからこそ、怪物と美少女・継実(二階堂ふみ)のかわいらしさが際立って、好作を期待させるスタートだったのです。

 で、6話を費やした状況説明が成功していたかといえば、そうでもないように思います。

 まずSFとして、怪物の肉体構造や殺傷能力についての説明が曖昧すぎるんです。曖昧なら曖昧でボヤかしておけばいいんですが、曖昧なままけっこう強引に押し付けてくる。怪物が両手から発する純白毒々胞子も暗黒毒々胞子も、触ってしまえば確実に人を殺す。でもそれは、怪物の顔面から生えたキノコから抽出した謎リキッドを経口で投与すれば、確実に治る。怪物は胞子の放出を自制することはできないが、一方で意図的に胞子パワーを炸裂させて悪漢を倒したり(第1話)、樹木にキノコの花を咲かせたりできる(第4話)。このへんはドラマが勝手に決めたルールなので、視聴者は従うしかないんですが、法則が明確じゃないのでヤバさが伝わってこないんです。ヤバさが伝わってこないと、怪物の悲しみも論理的に伝わってこない。

 加えて、怪物が拠りどころとしているラジオの悩み相談で繰り返される天草(新井浩史)のお説教も、ちょっとピントがズレているように感じます。こちらは心を射抜かれたいと思って聞いているのに、心の柔らかい部分のちょっと横の肉の部分を叩かれているようで、居心地が悪い。なぜかといえば、天草の言葉が、私たちが初めて出会ったキャラクターの行動に裏打ちされたものではないからです。ドラマがあらかじめ用意していた「言いたいこと」が、キャラクターを通さずに訴えられてくる。私たちはドラマの登場人物の言葉を聞きたいのであって、スタッフや脚本家の言いたいことを直接聞きたいわけではないのです。


12
こんな記事も読まれています

展開が遅すぎた……視聴率6.7%に沈む綾野剛『フランケンシュタインの恋』際だつ長所と短所のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店

すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのWEB漫クエスト

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、インターネットに埋もれる一押しマンガを発掘!

イチオシ企画

【日刊サイゾー/月刊サイゾー】編集・ライター募集のお知らせ

現在「日刊サイゾー/月刊サイゾー」 編集部のスタッフを募集しております。
写真
特集

嵐・二宮結婚に、他メンバーも続く!?

活動休止を待たず、結婚を発表した二宮。気になる他メンバーの動向は?
写真
人気連載

加藤綾菜、嫌われ者の逆転現象

 今回取り上げるのは加藤茶の嫁、綾菜だ。20...…
写真
インタビュー

漫画家・新井英樹が独自世界観を語る

日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)は第7話。視聴率は6.7%(ビデオ...
写真