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11.5%で好調の高畑充希『過保護のカホコ』 ハッピーで感動的な展開にかけられた“呪いの言葉”

 7歳のときに母親に捨てられ、それゆえカホコの家族愛にもまったく理解を示すことのなかったハジメくんでしたが、その手紙を読んで、母親に会いに行くことにしました。それはハジメくんにとって、カホコと一緒じゃなきゃできない行動だったのでしょう。だからハジメくんは、そのデリケート極まりない手紙をカホコにも読ませることにします。

 その手紙には、母親が覚せい剤中毒だったこと、ハジメとともに心中を図ろうとして思いとどまったこと、ハジメを施設に預けて自首したこと、刑務所を出てもなかなかシャブから足を洗えなかったこと、自分を救ってくれた更生施設の職員と一緒になって、その職員の子どもたちと暮らしていることなどがつづられていました。

 片田舎の港町、わりと立派な一軒家、ハジメの実母(高橋ひとみ)は庭先で水を撒いていました。実に楽しそうに、2人の子どもたちと笑顔を交わしています。

 その様子を、ハジメくんは見ていました。カホコと2人で、並んで見ていました。実母が気付くまで、ずっと動かずに見ていました。

 7歳のときに自分を捨てた母親、今は勝手に、幸せに暮らしている母親、その母親を、ハジメくんは責めませんでした。

「謝んなくていいから、そういうの苦手だし」

「けっこう幸せにやってるし」

「いつかあなたに負けない、すっばらしい家族作りますから」

 それらのハジメくんの言葉に、決してウソはありませんでした。

「……みたいな感じで、そんじゃ」

 と立ち去る笑顔に、ただ強がりがあるだけでした。

 全身全霊を込めて強がったためでしょう。ハジメくんはお腹が空いてしまいます。カホコが自分用に作ってきたおにぎりがありましたが、ハジメくんはおにぎりを食べない人です。なぜなら、母親がいなくなったとき、最後に書き置きと一緒に残して行ったのがおにぎりだったからです。

「食べないよね?」というカホコに、ハジメくんは答えます。

「食べる、食べる」

 大切なことなので、2回言います。そしておにぎりを食べ始めると、ぽろぽろと涙があふれてきます。何しろ「めちゃめちゃうめえ」のです。

 母親が出て行ってから、泣かないと決めていたハジメくん。一度泣き出してしまったら、もう止まりません。

 カホコは「カホコの胸で泣いていいよ」とハジメくんを抱きしめてあげます。それは、かつてカホコが従妹の糸ちゃんに面罵され、生まれて初めて悪意にさらされて号泣したときに、ハジメくんがしてくれたこと、そのままでした。

 ただ母親への思いがあふれただけだと思われたハジメくんでしたが、途中から様子が変わってきます。

「カーホーコぉぉぉ、会いたかったよカホコぉぉぉ、もう別れるなんて言わないでくれよカホコぉぉぉ」

 子どものように泣きじゃくるハジメくんは、「カホコがいないと自分が嫌になる、自分が生きてるこの世界も嫌になる」のだそうです。

 このへん、ここまでハジメくんの心理描写がかなり省略されてきたため、唐突なカミングアウトに見えるんですが、このシークエンスの竹内涼真の芝居がよすぎたために、説得力が生まれちゃってました。いやー、泣いちゃうでしょ、ここは。泣いちゃうよ。

 なんでハジメくんが「カホコがいないと自分が嫌になる」のかはイマイチ不明瞭ですが、ともかくそういう気持ちなら話は前に進むしかありません。2人はカホコの両親に、結婚の意思を伝えます。

 ハジメくんはバイトをしながら画家を目指すと言います。カホコも頑張るそうです。客観的に見ても一人娘を嫁がせるにはかなり不安な状況ではありますが、ともあれ2人の真剣な気持ちは泉にも伝わりました。真剣な気持ちが伝わったので、泉はこう応えます。

「こっちも、本気で反対させてもらうから」

 黒木瞳がまたしても、ものすごい顔面を披露していると電話が鳴り、ばあばが倒れたことが4人に伝えられました。と、今回はここまで。


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