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降板騒動の鈴木砂羽とは“真逆”!? 若手俳優たちが「心底、尊敬する」アノ名優とは?

 女優・鈴木砂羽が初演出の舞台で「土下座させた・させてない」のパワハラ騒動があったことで、演劇界では指導者と演者の接し方などが議論の的だという。鈴木の場合は結局、女優2人が降板、舞台は代役を立てるハメになってしまったが、舞台役者の間では、逆に「評判の良い先輩役者」の名前も飛び交う。ある役者は「その筆頭格が角野卓造さん」と話す。

「角野さんは、自ら進んで指導している感じじゃないですが、若い人たちにとても頼られています。食事に連れて行くときも気取った店じゃなくて、行きつけの庶民的な店を選んで、自分も気がついた演技上のポイントを話題にしたり、後輩への接し方が上手です。居酒屋でほかの出演者の悪口を言っていたという鈴木さんとは真逆ですね」

 角野は1970年代から活躍する名優。大人気となったTBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』ほか数えきれないほどの映画、舞台などに出演してきた大御所で、2008年に紫綬褒章を受章した。最近はハリセンボンの近藤春菜が「角野卓造じゃねえよ!」とネタにしたことで若者の間でも認知度は高いが、もとは大学時代の演劇部で活動を始めており、若い役者との接し方が上手なのも、その経験からくるものかもしれない。

 実際、先日も別の30代役者から「角野さんと一緒に食事させていただいたばかり」という話が聞けた。角野が数名の役者たちを誘って行った店は、東京・高田馬場にある庶民的な雰囲気で知られる餃子店だったという。

「角野さんは一般のお客さんがいても周囲の目も気にせず、餃子を食べながらウイスキーのソーダ割りを飲まれていました。まったく大物ぶらないんで、とても和やかでしたよ。そのときは、大阪人と京都人の気質の違いについて教えてくれました。教えるというより、その違いはこうだと思うよ、という感じで雑談っぽく演技の参考になることを伝えてくれるんです。本当に引き込まれましたよ。それでいて最後、僕らが出演する舞台を見に来てくださると約束してくれたんです。こんなお気遣いしてくれる大先輩はなかなかいませんから、心底尊敬しますね。こういう方にだったら、稽古中にどんなにきつく怒られても不快になりません」(同)

 慕われる人間性あってこそ成り立つ、演劇界の上下関係ということなのかもしれない。揉めごとになった鈴木はストレートな物言いやきつい性格で知られ、さらに酒癖の悪さは自ら認めるほどだった。

「長年の付き合いがある仲間だったらそれも理解できたでしょうけど、初の共演者だったら、そういうのは反発を招く要素になります。ああいう騒動を聞いちゃうと、鈴木さん演出の舞台には絶対に出たくないと思っちゃいます」(同)

 鈴木本人は初演出が決まった時点で「私は指導者に向いている」などとメディアに語っていたが、それは大きな勘違いだったようで、まさに角野のような「好かれている大先輩」を見習うべきだろう。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/10/10 12:00
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