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実録! テレビ局“働き方改革”の舞台裏「AD優遇で、ディレクターにさらなる負担が……」

※イメージ画像

「ブラック企業」「長時間労働問題」などを撲滅するため、国が主導で進める「働き方改革」。先日も、テレビ朝日の局員が2015年2月に心不全で死亡した件について、三田労働基準監督署が労政認定するなど、メディアにも厳しい目が向けられている。

 先月28日には日本テレビの定例社長会見の場で、大久保好男社長が「適正な形になるよう、会社全体で進めているところです」と言及。世間が働き方改革の是正を叫びだす前から、会社として取り組んでいることをアピールしたが、同局の制作現場で働く関係者は「なかなか改善はされませんよ」と苦笑する。

「番組を制作するに当たっては、ロケなり打ち合わせなりが必要ですが、これをどこまで勤務時間として組み込むか。事務部門ならパソコンの電源が入っている時間などで算出することも可能ですが、外打ち(外出した上での打ち合わせや仕事)が多い現場にとっては、あまり意味がない。そもそも、タレントを抱える芸能事務所なんて、決まった就業時間はあってないようなもの。そこ相手に仕事をしている限り、やはり改善は厳しいと思います」(同)

 もっとも、権限がなく立場的に弱いADに対しては「上長が『早く帰宅しなさい』と、やみくもに声をかけている。今はその言葉を真に受けてADも帰るんですから、その分、ディレクターは以前の2倍、3倍の負担を強いられます。それを1人でカバーするか、クオリティを下げるか。最近は後者のパターンが多いので、番組もつまらなくなったと言われているのだと思います」という。

 地方テレビ局の幹部は“働き方改革”で「人材育成に、かなりの影響が出ている」と頭を抱える。

「東京や大阪などのテレビ局と比べて、我々の仕事の規模は小さい。その分、1人で何役もこなすことになりますが、それを以前の3分の1くらいの時間で教え込まないといけない。全員にやる気があり、要領も良ければなんとか大丈夫でしょうけど、そうもいかない。また、休日に部下を呼び出すには、上長の許可が必要となった。前は、休日返上で勉強を兼ねて現場に来させたりして、それが後々生かされたこともあったけど、今は本人たちが『行かせてください!』と猛烈アピールでもしない限り無理です。問題は10年後。彼らに後輩ができたとき、何も教えられなくなっていますから。それでも、テレビ局は存在するんですかね……」(同)

 今回の「改革」は、テレビ業界の現場にとっては四方八方ふさがりの「改悪」ともなりかねない状況のようだ。

最終更新:2018/06/01 20:00

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