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沢村一樹『刑事ゼロ』、杉咲花『ハケン占い師アタル』だけじゃない! テレ朝ドラマ絶好調のワケ

左:『刑事ゼロ』、右:『ハケン占い師アタル』/各公式サイトより

 1月期のプライムタイムの民放冬ドラマが出そろった中、沢村一樹主演の新ドラマ『刑事ゼロ』(テレビ朝日系)が14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で初回視聴率1位を、同局の杉咲花主演『ハケン占い師アタル』も12.1%で初回視聴率5位を獲得するなど、好調だ。

 テレビ朝日は昨年10月期の連続ドラマにおいても、水谷豊主演の『相棒season17』は初回平均視聴率がクール1位の17.1%、米倉涼子主演の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』も初回15.0%を記録するなど、絶好調だった。

 しかも、定番コンテンツのドラマが強いだけでなく、2018年のドラマ界の話題作を振り返ってみても、社会現象となった田中圭主演の『おっさんずラブ』も、山田孝之・菅田将暉のW主演と、複数の脚本家と複数の監督による競作スタイルで高い評価を受けた『dele』も、やっぱりテレ朝の作品である。

 なぜテレ朝ドラマが絶好調なのか。あるテレビ雑誌記者は言う。

「テレ朝は近年、テレビを観ているメインの世代である中高年向けのドラマ枠を固定し、その中でシリーズモノを多用しています。例えば、『木曜ミステリー』枠では、シリーズ18作目が昨年10月期に放送された『科捜研の女』のほか、昨年7月期に放送されたのもシリーズ5作目の『遺留捜査』、昨年4月期もシリーズ3作目の『警視庁・捜査一課長』でした。また、現在シリーズ17作目が放送されている『相棒』や、シリーズ4作目まできている『刑事7人』、昨年春にスタートした『特捜9』などの『水曜21時枠刑事ドラマ』もあります」

 しかも、これらは平日午後に再放送枠も持っているため、繰り返し放送することで新シリーズの番宣と連動させることができる強みもあるという。

 テレ朝ドラマには、その他に、現在『ハケン占い師アタル』を放送中で、これまでには『ドクターX』シリーズや『緊急取調室』シリーズ、『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』などが放送されていた21時からの「木曜ドラマ」枠と、現在『私のおじさん~WATAOJI~』放送中で過去に『dele』『家政婦のミタゾノ』『ホリデイラブ』『民王』などの話題作を多数生んでいる、金曜夜23時15分からの「金曜ナイトドラマ」枠、現在『僕の初恋をキミに捧ぐ』を放送中の土曜23時15分からの「土曜ナイトドラマ」枠、単発特別番組枠の「日曜プライム」がある。

 また、第一期として『やすらぎの郷』『トットちゃん!』『越路吹雪物語』が2017年4月から昨年3月末まで放送されていた「帯ドラマ劇場」枠があり、今年4月から第二期で『やすらぎの刻~道』が予定されている。

 こうしてまとめて見ると、着実に数字の見込めるシリーズモノをゴールデン・プライタイムに放送する一方で、23時以降の深夜枠で実験的ドラマを放送したり、昼ドラに挑戦してみたりと、死角なしの陣形に思える。しかし、先述のテレビ雑誌記者は言う。

「単純に、テレ朝には『枠』がないんですよ。視聴率がとれる中高年向けシリーズでほとんどの枠をおさえられているから、新しい作品をやろうにも、深夜帯しか余っていない。高視聴率シリーズドラマを多数抱えているだけに、安泰に見えて、他局に比べてドラマ制作者にとってはチャンスが少ない局でもあるんです」

 とはいえ、『おっさんずラブ』という社会現象にもなった作品が生まれたのも、もともとは深夜単発ドラマからで、それを連ドラ化できたのは、背負うもの・守るべきものが少ない深夜枠だったからという背景はあるだろう。

 枠がないために、新規のドラマを作りにくいというテレ朝。とはいえ、ベテランがゴールデン&プライム枠できっちりと収益を上げてくれ、若手は伸び伸びと新しいチャレンジができるというのは、理想的な企業のあり方にも見えるが……。

最終更新:2019/01/31 16:00
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