日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 指原莉乃と芸人の絶妙な距離感
ズバッと!芸能人

最強のジジイ転がし! 指原莉乃、飛躍の裏に「芸人たちとの絶妙な距離感」

恐るべき、セルフプロデュース力

 指原は人気が出始めた12年、かつて肉体関係にあったとされるファンの男性からのリークで「週刊文春」(文藝春秋)にその交際過去が暴かれ、HKT48へ更迭となった。だが当時は、世間の“正義感”がそこまで強くなかったので、致命傷にならずに済んだ。いまや禁断の恋や不倫、二股といった恋愛沙汰は等しく「犯罪」と罰せられ、その話を蒸し返すのはご法度であり、また「笑えない」空気ができつつある。ほかの女性タレント――例えば矢口真里やベッキーも――かつてのスキャンダルをネタにできない中、指原はそうした過去を持ちつつ、仕事ができているのだ。

 そんな指原が捨てられないもうひとつの過去が、AKBグループの一員だったことだ。先日、NGT48山口真帆の卒業公演を見に、わざわざ新潟を訪れていたことがわかった指原だが、一部報道の「運営幹部就任説」はTwitterで完全否定している。

 とはいえ、折に触れ、運営側を批判したり、 NGT問題について、古巣の将来を憂いているのも事実。AKB卒業メンバーの多くのは、ほぼ必ず「元AKB」と頭につけられる。その呪縛から逃れようとしても逃れられないでいる。

 一方、指原はそれがなくても、すでに完全なる一個人として認められている。にもかかわらず、自らAKBグループの正常化を希求している。そうした姿が、かえって好感度を高めている。だが、実はそうした反応も計算済みだろう。そう、彼女は自分がどう立ち回ればいいのか、その加減がわかっている。アクセルを踏みすぎず、かといってブレーキもかけすぎない彼女のタレント人生ドライブテクニック。もちろん、バックミラーで世間からどう見られているかも逐一チェック。その華麗なハンドルさばきは、今、まさに始まったばかりだ。

(文=都築雄一郎)

◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆

最終更新:2019/05/27 18:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed