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NGT48疑惑メンバーの「つながり」否定で山口真帆と暴行犯の「つながり」証言する社長…NGT48の二転三転する「つながり」定義

 今年1月に発覚したNGT48の暴行事件。当初、メンバーが犯人グループに、被害者である山口真帆の住む部屋番号や、彼女が乗車しているバスを教えたとして、ファンとメンバーの近しい関係、いわゆる「つながり」の問題が指摘された。山口真帆は再三にわたり、「犯人とつながっているメンバーをNGTから排除してほしい」と訴えてきたが、NGT側は「犯行教唆したメンバーはいない」と繰り返しており、この齟齬は山口が脱退した今も解消していない。

 そして8月27日、「週刊文春デジタル」が公開した記事によれば、同17日に開かれたNGT48の保護者会において、AKSの吉成夏子社長は、事件の犯人側が「今回の事件は、事件じゃない。もともと繋がっていたのは山口さん」と話していることを明かしたという。また、吉成社長は事件発覚以降に山口真帆と面談やLINEでコミュニケーションを取る中で、山口が嘘をついていた部分もあったとも説明したようだ。ただし、具体的にそれがどの点をさすのかは曖昧だ。

 この保護者会の録音データがどこから流出して「文春」記事として公開されたのかは不明だが、ともかくAKSとしては山口真帆が絶対的な被害者とはいえないと認識していることがうかがえる。むしろ、混乱を引き起こしたのは山口真帆であり、NGTに残留しているメンバーには何の非もないと言いたいのだろう。

 だが、「犯人とつながっているメンバーがいる」という山口の主張は「証拠が確認できない」として却下する一方で、犯人側の「もともと繋がっていたのは山口さん」という言葉を保護者たちに伝えるという吉成社長の判断には強い違和感がある。

 そもそも「つながり」とは何なのか。AKSが示す「つながり」の定義は、たびたび変化している。

 事件発覚後から現在に至るまで、「つながり」の内容がどのように変わっているのか、時系列で振り返ってみよう。

 

つながり=「個別で会う」「メンバーのマンション内で会う」
 まず、今年3月21日に発表された第三者委員会の調査報告書では、調査によって、犯人である男性を含むごく一部のファンと、一部のメンバーは私的領域において「つながり」を持っていたことが“噂”レベルでなく“具体的な事実”として垣間見ることができたとしている。以下は調査報告書からの引用で、事件の犯人のひとりを甲、事件に何らかの形で関わっている人物を丙としている。

① 丙と思われる男性から話しかけられ,何の抵抗もなく会話しているメンバーがいること,しかも,その内容が他の複数のメンバーの現時点での行動に関するものであること
② 丙と複数回個別に会っていたメンバーがいること
③ 甲が山口氏の部屋の番号を知った経緯について,相当前に何人かのメンバーに聞いたと述べていること(本件録音データ。④ないし⑥についても同様)
④ 甲が本事件が発生することを知っていたかもしれないとして特定のメンバーの名前を挙げていること
⑤ 甲が,以前より,該当マンション内で、他のメンバーと会うなどしていたことから,その延長線上で,山口氏が講演終了後に帰ってきた際に,外で話すより該当マンション内で声をかけたほうがいいと考えて該当マンション内で山口氏に声をかけたと述べていること
⑥ 甲が山口氏と話すために山口氏の家に行くことについて相談していたメンバーがいるような発言をしていること
⑦ 本件事件後に,数名のメンバーがファンとの「つながり」があったとして自ら申告していること

 上記から、一部のファンとメンバーが個別で会ったり、メンバーのマンションにファンが入ったりするなどのつながりを持っていたことがわかる。ただ、不適切な男女交際はなかったとし、責任は管理不行届きの運営にあるとして、メンバーの解雇はされなかった。なお、ファンから聞いた、メンバー間で聞いたという噂レベルのものも含めると、メンバー36名中12名に、ファンとのつながりがあったという。

AKSの会見では、つながりに「挨拶も含まれる」と解釈変更
 第三者委員会調査報告書を公開した翌22日、AKSは会見を開く。当時AKSの取締役であった松村匠氏は、調査報告書の「つながり」には“挨拶”も含まれると説明した。しかし、会見の最中に山口真帆本人がTwitterで、つながりに挨拶は含まれないと反論。

<報告書に記載もないのに繋がりには挨拶も含まれるというのは勝手な解釈です。他のファンには公表できないような、特定のファンとの私的交流を繋がりと言うのはメンバーのみならずファンの皆さんも認識していると思います。証拠がないと仰っていますが、犯人グループとの交際を認めたメンバーもいます >(山口真帆のツイート。現在は削除)

 このツイートについて記者から指摘されると、松村氏は「勝手な解釈であった」と訂正した。この時点ですでに、運営の解釈と第三者委員会の発表内容に相違がある。

 ネット上では、ファンとつながっているメンバーを憶測する動きが強まり、「犯行を教唆した」などとして、一部のメンバーが猛烈なバッシングを受けることとなった。

 

劇場支配人の早川麻衣子氏は「つながりはDM」
 会見から約2カ月後の5月23日、今村悦朗氏に代わってNGT48劇場支配人に就任した早川麻依子氏は、突如、個人のTwitterを開始する。<メンバーを預かる支配人として、違うことは違うと、NGT48のメンバーのために発信していきたいと思います>と宣言すると、第三者委員会の調査報告書でファンとの「つながり」があると名前が挙がった12名のつながりの内容は、“曖昧”であり全く根拠がないと説明した。

<報告書に出ている、具体的に名前が挙がった12人ですが、 ○○がつながっていると人から聞いた。 ○○っぽい子が男の人といるのを見た。 ○○はつながっていると思う。 ○○が人目を避けるように歩いていた。 という曖昧な話ばかり。 処分しようにも全く証拠がありません>
<つながりを申告してきたメンバーもいました。 DMを2回返信してしまったが私的に会った事はない。 また、 取材先の飲食店の方が偶然ファンで、クレープをサービスしてくれて、来店のお礼のDMについ返信をしてしまった。 そんな内容のものでした>
<このつながりの話は、私が第三者委員会の報告後にメンバーから聞いた話です。 私がこのtwitterに書くことは、自分が直接聞いた話や、自分が確認を取れたものだけになります>

 前出のように、第三者委員会の調査報告書にある「つながり」は、ファンと個別で複数回会ったメンバーがいた、メンバーのマンション内でファンと会っていたとの記述がある。しかし早川氏の独自調査によると、メンバーとファンのつながりは「TwitterでDMを返した」程度だったというから、あまりにかけ離れている。調査報告書の内容を否定する早川氏の投稿には、混乱するファンのリプライが多数寄せられている。

民事裁判の訴状にも「つながり」の内容が明記か
 7月になると、AKSは犯人である男性2人に対して3000万円の損害賠償金を求める民事裁判を起こしているが、その訴状には「一部のメンバーは犯人グループと食事をしたり遊んだりする関係だった」といった趣旨の記載がされているとの報道もあった。

 NGT48は今月18日から劇場公演を再開。公演当日、事件との関係が疑われているメンバーの西潟茉莉奈(事件後に新潟警察から事情聴取を受けている)は、「今日を迎えるまで、真実でないことが広まってしまって。すごくメンバーみんな苦しんだんですけど、言われたことが真実であるならば、このステージには立てません」と涙ながらに述べた。しかし、“真実”が何かには言及せず、結果、ネットでは炎上する。

 これを受け、8月19日付けの「東スポweb」は、「NGT西潟茉莉奈“大炎上”発言の真意 運営幹部を直撃」と題した記事を公開。記事によると、西潟の「真実ではない」とは、事件とは全く関わっていない」ということを言いたかったのではと運営幹部は推測している。一方、事件に関わっておらずとも、ファンとのつながりについては運営幹部も認めており、裁判の訴状にも、「一部メンバーとは以前から一緒に食事や遊んだりするなど交流を持っていた」との記載があるという。それ以上のつながりが発覚した場合は、メンバーを処分するそうだ。

 ただ、訴状に「つながり」の詳細が書かれているという部分は、記事公開後に削除された。

 

「AKB48新聞」でのつながりは「DMと挨拶」
 さらに、今月23日発売の「AKB48新聞」も、NGT48メンバーとファンとの「つながり」について「本紙見解」を出している。「AKB48新聞」の独自取材によると、つながりを指摘される12人を網羅することはできなかったものの、いずれのつながりも「SNS上でのDMの返信」「街で偶然出会った時の挨拶程度」だったという。劇場支配人である早川麻依子氏と同様の意見だ。なお、運営の意図や指示が「AKB48新聞」に介入したことは、創刊以来1度もないそうだ。

 第三者委員会の調査報告書と度々違う見解が示されるNGT48メンバーとファンの「つながり」。こうなると、第三者委員会の調査とは一体何だったのだろうか。

 もし、調査報告書が間違いで、早川氏や「AKB48新聞」にあるように、メンバーとファンの間には「SNS上でのDM」「挨拶」程度のつながりしかなかったというのであれば、今も炎上しているメンバーのためにも、あらためて正確に「メンバーとファンのつながりはどういうものだったか」を発表した方がよいのではないか。

最終更新:2019/08/30 05:30
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