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バイきんぐ小峠のロビー脱出と、語られない“リモート芸人”論 「四角の中に丸があるのが面白いらしいですね」

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バイきんぐ小峠英二

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月21~27日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。

バイきんぐ・小峠「なんて日だ!」

 22日の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で、2か月半ぶりにスタジオに戻ってきたバイきんぐの小峠英二は叫んだ。

「なんて日だ!」

 新型コロナ対策でテレビのリモート収録が始まったのが4月の初頭から。対応がもっとも早かった番組のひとつが、お昼の生放送番組『ヒルナンデス!』だった。緊急事態宣言が発令される前日の4月6日以来、スタジオにMCの南原清隆1人を残し、他は自宅やテレビ局内の別室などからのリモート出演が続いてきた。

 そして、その対応の中でにわかに注目を集めたのが月曜レギュラーの小峠だった。彼はずっと日本テレビのロビーにいた。誰もいないロビーにひとりポツンと立っている小峠。日テレのクマのキャラクター(ダベアというらしい)と並んで座る小峠。その画面は、悲哀混じりのおかしみを醸し出していた。

 その後、他の番組でもリモート収録が次々と始まったが、緊急事態宣言が解除されて以降は、スタジオで収録された番組の放送が少しずつ始まっている。

 たとえば、25日の『VS嵐』(フジテレビ系)では、いつもの大きなセットでのゲームが久しぶりに復活した。もちろん、以前とまったく同じではない。実際にスタジオに入ってゲームをするのは最少人数。残りの出演者は別室にいて、画面上でセットと合成されていた。

 あるいは、27日の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)。10人もの芸人がひな壇に並んだ上でのスタジオ収録が行われた。ただし、スタジオに設置された”ひな壇”はもはや建築物。2階建ての長屋のような、カプセルホテルのようなセットが建立され、そこに出演者が一定の距離を空けて座る形態がとられていた。

 そして、26日の『脱力タイムズ』(フジテレビ系)。出演者が一定の対人距離をとるなか、ゲストの南海キャンディーズ・山里亮太だけが異常な距離を空けて座らされていた。MCの有田哲平から目測で優に10メートル以上、15メートルになろうかというほど長く延びたテーブルの先に、ポツンと座る山里の画面が可笑しい。いわゆるソーシャルディスタンスを、この番組ならではの角度でネタとして昇華した格好だ。

 対策をきちんととりつつ、その対策を個々の番組の文脈と調和させる。そんな形でのスタジオ収録再開に、不要不急と言われることもあるバラエティ番組の気概と遊び心を感じる。セットの役割というのも再認識した。

 そんな中での、『ヒルナンデス!』での小峠のロビー脱出、スタジオ帰還だった。4月冒頭からロビーにいる小峠には、これまで何度も南原が「今日はどんな日?」と問いかけてきた。小峠はそのたびに「言わないっすよ」と固辞してきた。

 そんな、長い長い振りを経た上での咆哮だった。

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