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“読モ”システムは消え“総選挙”で争わされる…勢いづく「Popteen」モデルたちの未来が決して明るくはないワケ

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「Popteen」

──かつては益若つばさをはじめ“ギャルのカリスマ”が牽引した雑誌「Popteen」。一時期の低迷を乗り越えて、再び勢いに乗っている。テレビで活躍する現役モデルも増え、女子中高生の人気を一身に集める彼女たちだが、その未来は決して順風満帆とはいえないようで……。

 昨年10月で創刊40周年を迎えたティーン誌「Popteen」(角川春樹事務所)が、再び勢いづいている。

「AbemaTVの恋愛リアリティーショー『オオカミちゃんには騙されない』出演で人気を集めた浪花ほのか、同じく『太陽とオオカミくんには騙されない』で人気を得て現在は『トリニクって何の肉!?』(朝日放送)ほかレギュラー番組複数の生見愛瑠、今夏で専属モデルを卒業した『仮面ライダーゼロワン』のヒロイン・鶴嶋乃愛など、注目株の女性タレントが続々と出てきてるんです。部数こそライバル誌『Seventeen』(集英社)には敵いませんが、一時の停滞を抜け出して完全復活を印象づけています」(女性誌編集者)

「Popteen」といえば、“つーちゃん”こと益若つばさや“くみっきー”こと舟山久美子といったカリスマ読者モデルが人気を牽引していた時代で印象が止まっている読者諸兄も多いかもしれない。益若つばさが表紙を飾った号が40万部売れたり、紹介した商品が飛ぶように売れたり……といった“読モブーム”最盛期を彩った雑誌であることは間違いないだろう。

「2000年代終盤がギャル系読モブームのクライマックスで、その後は下降線をたどっていました。『Popteen』も2010年代に入ってからは正直パッとしない時期が続き、“お姉さん誌”『PopSister』が創刊1年で休刊になったことも。元気を取り戻してきたのは、2014年に編集長が交代してからです」(同)

 ここで編集長に就任したのが、「小悪魔ageha」の姉妹誌的存在「Happie nuts」(共に当時インフォレスト)の編集長を経験していた森茂穂氏だ。森編集長は「Happie nuts」の売り上げを回復させた手腕を買われて、異例のフリーランスからの抜擢となった。「Popteen」を「カウンターカルチャーの雑誌」と位置づけ、当時世間ではナチュラルな可愛さが流行りだった中で「個性があって可愛い」を追求する方向性に切り替えたと語っている。

「その代表が奇抜なファッションや独特の価値観を持つ原宿カルチャーです。それまでは渋谷が流行の発信地でしたが、街を見渡すとターゲットにしていた年齢層が少ないと思ったんです。ただ、原宿には制服で遊んでいる女の子が非常に多かった。雑誌として打ち出したい文化と時代性が合っていると感じたんです」(17年7月6日開催イベント「COMPASS Secret Salon」にて)

実売4万500部アップ、そして空前の恋リアブーム

 そして見事、就任からわずか1年で4万5000部の実売アップを実現。さらに、藤田ニコルや池田美優といった、現在テレビで活躍する人気モデルを発掘し育て上げた。

「11年頃から、同じくPopteen出身の鈴木奈々がリアクションのできるおバカキャラとしてバラエティを席巻していました。ただ、正直飽きられるのが結構早くて、業界的には次の“バラドル”が欲しかったんですよね。AKB全盛期を経ても、腹をくくってバラエティでやっていけるだけの力を持った子は結局指原莉乃しか残らなかった。そこににこるんやみちょぱが出てきたわけです。15年頃からテレビ出演が徐々に増えていき、『Popteenのモデルって今また面白いんだ』という認識が業界内に広がっていった。若いギャルなのにトークができて、人間として芯があるというギャップがハマったんです。ティーンの頃から現場で揉まれているギャルだからなのか、本人の礼儀もしっかりしている。現場でスタッフに愛されるのは当然ですよね」(放送作家)

 さらに10年代後半に入ると、インスタグラムやツイッターといったSNSでの発信に加えて、AbemaTVのリアリティ番組やSHOWROOM、TikTok、YouTuberなど、いわば半分素人のような人たちが活躍する場が増えている。この流れも、「Popteen」モデル(以下、POPモ)と相性が良かった。

「特にAbemaの存在はデカい。『オオカミくん』シリーズや『今日、好きになりました。』などの恋愛リアリティ番組、いわゆる“恋リア”ではPOPモがほぼ1シーズンにひとりはいるような状態です。読者層である中高生がよく観ているので、人気が跳ね上がるきっかけになる。カップルが成立して、そのままYouTubeのカップルチャンネルをやっている子もいます。POPモは憧れと親近感のバランスがとても重要。恋リアとの相性は抜群でした」(同)

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