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視聴者を惹きつける『最愛』、進展しない『真犯人フラグ』…今期“考察系”ドラマの明暗

文=東海林かな(しょうじ・かな)

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ドラマ公式サイトより

 日本テレビ系日曜ドラマ『真犯人フラグ』の第7話が11月28日に放送される。近年の国内ドラマは10話前後で完結することが多く、第7話ともなるとそろそろラストに向けて加速し盛り上がる頃合いだが、2クール連続放送の同ドラマは現在全体の3割ほどが終わり、ようやく物語が動き始めたところだ。

 西島秀俊が演じる主人公・相良凌介の妻子が突然失踪してから、次々に不審な出来事が凌介を襲ってきたが、21日に放送された第6話のラストでは動画が添付されたメールが送られてくる。そこに映されていたのは、狂気が感じられる血だらけに見える部屋と、娘・光莉(原菜乃華)が縛られ、口を封じられて泣く姿だった。

 これまでストーリーが遅々として進まず、ただ怪しい人が増えていくばかりだった本作。平均世帯視聴率は6%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)に突入し、低空飛行が続いている。その不調の原因として考えられるのは、そのストーリー展開の遅さに加え、同局・同スタッフで制作された『あなたの番です』(2019年)の二番煎じと感じる人が多いからだろう。当時、社会現象まで巻き起こした『あな番』だったが、『真犯人フラグ』でも同じような音響や手法が使われているため、斬新さが感じられずに飽きてしまう視聴者が増えているようだ。第6話にしてようやく失踪事件に進展が見られ、新展開を迎えそうだが、はたして視聴者の心をこのまま逃さずに引き止めることができるだろうか。

 そのためには、さらにもうひとつ超えなければならない壁があるようだ。それは、TBS金曜ドラマ『最愛』との戦い。今期は、毛色は違うものの“考察系”のミステリードラマが2本揃っているが、両方を視聴しているという人も多いため、どうしても比較されてしまうのだ。

 怪しい人のオンパレードで何も謎が解明されないままじわじわと進む『真犯人フラグ』に対し、『最愛』の展開は早い。予想のつかない展開が次々に繰り広げられるなかで、ひとつ謎が明かされたかと思うと更なる謎が生まれ、視聴者を惹きつける。加えて、そのタイトル通りにさまざまな深い“愛”が描かれ、見るものの心を揺さぶるのだ。両ドラマを見比べている視聴者からは、「最愛の内容の濃さと真犯人フラグの進展の無さ対比すると本当すごいな」「真犯人フラグは最愛の伏線回収と展開の早さを見習ってほしい」という声も多く見られる。

 ここのところ不調続きの日テレ日曜ドラマは、前クールの『ボクの殺意が恋した』で同枠の平均視聴率で歴代最低となる全話平均5.3%を記録した。総勢30名以上の豪華キャストを投入、満を持してスタートした『真犯人フラグ』で再起を図りたいところだが、今までのところ、戦略がすべて裏目に出てしまっているのでは、と感じてしまう。2クールではなく、1クールに収め、畳み掛ける展開で、短くも濃く深い内容にしたほうがよかったのでは、と思われてならないのだ。

 ただ、『真犯人フラグ』のストーリーはまだ全体の3割、ここからの展開によっては化ける可能性もなくはない。『最愛』を始め、他局のドラマは続々とラストに向けて盛り上がりを見せ始める頃だ。新展開を見せつつある『真犯人フラグ』は第7話でどのように話が動くのか、大いに期待したい。

■番組情報
日曜ドラマ『真犯人フラグ』
日本テレビ系毎週土曜22時30分~
出演:西島秀俊、芳根京子、佐野勇斗、桜井ユキ、生駒里奈、柄本時生、柿澤勇人、長田成哉、坂東龍汰、迫田孝也、田中哲司、宮沢りえ ほか
主題歌:Novelbright「seeker」(UNIVERSAL SIGMA / ZEST)
音楽:林ゆうき、橘麻実
企画・原案:秋元康
脚本:高野水登
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:佐久間紀佳、中島悟(AX-ON)、小室直子
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/shinhannin-flag/

東海林かな(しょうじ・かな)

東海林かな(しょうじ・かな)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

最終更新:2021/11/28 19:00

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