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『アバランチ』やっと“脱マンネリ化”? 実力派揃いの脇役が後半戦のキーパーソンか

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ドラマ公式サイトより

 フジテレビ系月曜ドラマ『アバランチ』が、ついにありがちな展開を抜け出してくれるかもしれない。

 22日に放送された第6話は、「警視庁は先ほど、アバランチのメンバーである羽生誠一をテロ事件の容疑者として全国特別指名手配しました」というショッキングなニュースが報じられるシーンから始まった。羽生(綾野剛)と山守(木村佳乃)が「アバランチ」をつくるきっかけとなった爆破事件に深く関わった人物が再び姿を現し、事態は新たな展開を迎える。これまではすべてがアバランチの思い通りに動いてきたが、第7話の次回予告では激しく動揺する羽生たちの様子が映されていた。

 公式に裁かれない権力者を動画で晒すというアバランチのやりかたはすでにマンネリ化しており、視聴率も下降の一途をたどっていた。しかし第6話では世帯平均視聴率は8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、前話より0.3ポイント増とわずかながら上昇。SNS上でも「第二章が超本気出してきた」「5話、6話と加速しておもしろくなってきた」という声が上がっているが、このまま視聴者を惹きつける新たな展開が期待できそうだ。

 そんな第二部のキーパーソンになるかもしれない人物が、内閣情報調査室の桐島雄司(山中崇)と、町工場の娘である和泉あかり(北香那)だ。

 桐島は、アバランチと敵対する大山(渡部篤郎)のもとで動く「内調」のエースとされる人物だが、第5話ではかつて山守とともに働いていた同僚だった過去が発覚した。いまだに謎に包まれた人物なだけに「実は味方かも」という考察もあり、実際に今後のストーリーに深く絡んでくると思われる。ちなみに桐島を演じる山中は、『アバランチ』の演出と脚本を担当する藤井道人の映画作品『デイアンドナイト』『宇宙でいちばんあかるい屋根』などにも参加している、いわば藤井組の“常連”だ。懇意の監督とのタッグで見せ場がないまま終わる可能性は低いだろう。

 また、脇役ながら2話連続出演でSNS上を沸かせていたのが和泉あかりを演じた北香那だ。「『バイプレイヤーズ』のジャスミンだ!」「北香那ちゃんが注目されててすっごいうれしい」といった声が上がっていたが、北は人気ドラマ『バイプレイヤーズ』シリーズ(テレビ東京系)にレギュラー出演し、錚々たるベテラン俳優陣のなか堂々とした演技を見せつけてファンを獲得した若手女優。『アバランチ』でも、町工場で働き、羽生が再起するきっかけをつくるたくましい女性を演じた。羽生の正体を知る人物でもあるため、「ジャスミン巻き込まれそうでこわい」など、手段を選ばない巨悪に利用されるのではないかと懸念する視聴者もいる。

 いよいよ予想のつかない展開となってきた『アバランチ』で、これらの実力派俳優がどのようなスパイスを効かせてくれるのか楽しみだ。放送開始当初の宣伝どおり、これまでにない驚きのラストへ向かっていけるかどうか注目していきたい。

■番組情報
月曜ドラマ『アバランチ』
フジテレビ系毎週月曜22時00分~
出演:綾野剛、福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、渡部篤郎(特別出演)、木村佳乃 ほか
主題歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督:藤井道人、三宅喜重(カンテレ)、山口健人
音楽:堤裕介
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデュース:安藤和久(カンテレ)、岡光寛子(カンテレ)、笠置高弘(トライストーン・ピクチャーズ)、濵弘大(トライストーン・ピクチャーズ)
制作:カンテレ、トライストーン・ピクチャーズ
製作著作:カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/A/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/11/29 19:00
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