フジ・港新社長就任でSMAP復活？　カギとなるのは工藤静香と「編成担当」

　フジテレビが先日、6月28日予定の株主総会と取締役会にて共同テレビジョンの港浩一社長が社長に就任する予定であることを発表した。

　港氏といえば、おニャン子クラブを生んだ『夕やけニャンニャン』や『とんねるずのみなさんのおかげです』など、数々のヒット番組を生み出した名物テレビマン。常務時代の2013年にバラエティ番組『ほこ×たて』でヤラセ問題が発覚し左遷となっていたが、まさかのトップ返り咲きとなった。

　また、港社長誕生で、編成を大多亮常務が担当することもわかった。大多氏はプロデューサー時代に『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』『愛という名のもとに』などを手がけ、「トレンディドラマ」確立に貢献したひとりとして知られる。

　しかし、テレビ関係者の見方は辛らつだ。

「はっきりいえば、フジが人材不足だということ。低視聴率に歯止めが聞かず、今や、『振り向けばテレ東』と呼ばれる状態。この2人を中心に据えたのも、最盛期を知る『昔の人』を戻せば視聴率も上がるのでは、と考えた“安易な先祖返り”に映ります」

　だが一方で、港氏と大多氏のタッグで“ウルトラC”も実現するのではとの見方もある。

「最近のフジテレビといえば、『ラジエーションハウス』『監察医 朝顔』『イチケイのカラス』『ナイト・ドクター』『ミステリと言う勿れ』など、月9ドラマが復調傾向。一方でバラエティでは視聴率の取れる番組が少なく、港氏のキャスティング力が期待されたと見られる。一部で『クイズ！ヘキサゴンII』で親交の深い島田紳助氏の復活も取り沙汰されているが、それよりも注目なのは、香取慎吾や工藤静香との関係性でしょう。

　工藤は、娘たちのプロデューサーとして活躍中ですが、夫の木村拓哉の仕事選びについてもジャニーズから一任されているといいます。その工藤は、港氏が手がけた『夕やけニャンニャン』出身。そして港氏は『27時間テレビ』の総合司会を務めた香取慎吾ともつながりが強い。中居正広は香取、草彅剛、稲垣吾郎の3人との関係も良好ですから、ここに木村が加わってSMAPの5人が顔を揃えるとなれば、これ以上の目玉はありません。

　編成担当の大多氏は、SMAP主演の『僕が僕であるために』や、木村主演の『プライド』、香取慎吾の『慎吾ママドラマスペシャル』なども手がけましたが、何よりあの『SMAPxSMAP』の立ち上げにも関わった人物。“木村のブレーン”である工藤を港氏が説得できれば、フジで“再集結”となる可能性もなくはない」（芸能関係者）

　フジテレビには工藤自身を“一本釣り”する動きもあるという。

「工藤は娘たちのプロデューサーとして活躍しているだけに、テレビ界では彼女をバラエティ番組に引っ張り出したら金一風が出るともっぱら。それだけ今の彼女の商品価値は上がっている。そんな折、今年ソロデビュー35周年の工藤を、日本テレビが10月期に資生堂の1社提供の番組で登場させようと動いたが、ほぼほぼ決まっていた矢先、なぜか突然断られていまい、ご破算になったそう。それとほぼ時を同じくして、業界内では秋以降、フジのオシャレ系番組に工藤が出演するという情報が出回っています。もしかすると、港氏の社長就任と関係があるのかもしれません」（前出・テレビ関係者）

　新社長の手腕で“黄金時代よ、もう一度！”となるだろうか。

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大沢野八千代（ジャーナリスト）

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ