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『関ジャム』「ポケモン言えるかな?」をガチ解説、育ちが良すぎるミュージシャンたちの半生

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

『関ジャム』「ポケモン言えるかな?」をクラシックの形式でガチ解説、育ちが良すぎるミュージシャンたちの半生の画像1
『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)Tver公式サイトより

 6月5日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)で行われたのは、「クラシック畑からポップス界へ…業界大注目の音楽家たち」なる特集。ゲストとして登場したのは、江崎文武(WONK)、常田俊太郎(millennium parade)、小田朋美(CRCK/LCKS)の3人だ。

 全員が高学歴であり、文武と小田の2人は東京藝大出身だ。坂本龍一や葉加瀬太郎、野村萬斎など藝大出身のアーティストは昔から多いが、King Gnu・常田大希の活躍により、最近は特に同大出身者がフィーチャーされる風潮を感じている。

「ポケモン言えるかな?」は、クラシックの形式に沿った曲構成!?

 最初に紹介されたのは、文武の半生。2~3歳の頃にビートルズにハマった文武が、生まれて初めて親に買ってもらったCDは「ポケモン言えるかな?」(イマクニ?)らしい。7歳になると初のオリジナル曲を作り、小3の頃にはクラシックの形式を意識した曲作りをスタートした。

 彼が一番最初に意識した形式は、「ロンド形式」(同じ主題を3回以上繰り返し、その間に挿入部を挟んだ形式。基本的には「A-B-A-C-A-B-A」の形で作られる)である。

「大人になって気付いたんですけど、『ポケモン言えるかな?』もある意味、ロンド形式っぽい作り方をしてるなと思って」(文武)

「キミはもう、たっぷりポケモンつかまえた?」と歌う導入部分を「A」とし、ピカチュウなどキャラクターの名前が並ぶ部分を「B」に、その後の「ラ・ラ・ラ 言えるかな?」の部分を「C」とすると、同曲は「A-B-C-B-C」の形で作られている。

「最初の導入(A)があって、その後に『ピカチュウ、カイリュー』って並び(B)があるじゃないですか。その後、『ラ・ラ・ラ 言えるかな?』って歌の部分(C)があって。で、その後にまた数えるところ(B)に戻る。で、また次の展開で歌っぽく(C)なる。ポケモンの名前を言うところ(B)と音楽的な展開(C)があって、また言う(B)に戻る。ある意味、形式的で言えばロンド形式になっていて」

「あの曲、冒頭にビートルズの『I Am The Walrus』という曲がサンプリングされています。いろんな意味で、(自分の)ルーツだと思います」(文武)

「ポケモン言えるかな?」はロンド形式であり、冒頭には密かにビートルズをサンプリングしている……ポケモンの楽曲をガチに解説し始める、文武の視点が楽しい。同曲をロンド形式と捉えるあたり、やはり目の付けどころは違った。

 18歳になると東京藝大・音楽学部環境創造科に現役合格、映画やアニメーション音楽を学んだ文武。ここで彼は常田大希らと出会った。そして24歳になると、今度は東京大学大学院に入学した。

「ピアニストとして生きていこうと思ったことは、まったくないんです。結果、今はそうなってるんですけど。ずっと僕、ロボットエンジニアになりたかったんですよね。小学校のときに自立型サッカーロボットのプログラミングをやっていて、そっちがすごく楽しくて。(中略)でも、『一緒にやろう』と(多方面から音楽の)お誘いをいただき、今につながってるって感じです」(文武)

 本当だろうか? 音楽家の道を意識していないのに、東京藝大の音楽学部へ進むとは思えないのだが。このあたりは、無意識に自分で脚色した後付けのような気がする。

 2019年、27歳の頃にKing Gnu「白日」のサポートメンバーとして文武は『NHK紅白歌合戦』に出場した。

「論文の提出はちょうど『白日』で紅白に出たタイミングだったので、楽屋から出しました(笑)」(文武)

 紅白の楽屋から修士論文を提出した文武。なんというか、意識の高い人だ。

常田俊太郎・大希の育ちが良すぎる半生

 続いては、常田俊太郎の半生を紹介。言わずと知れた、常田大希の兄だ。顔が弟にそっくりだし、弟より柔らかい雰囲気を持っている印象。いや、兄弟だけじゃなく、常田家全員の経歴が面白いのだ。

祖父:東芝でカラーテレビの開発に携わる
父:ロボットエンジニア
母:ピアノ教師
本人:常田俊太郎
弟:King Gnuのリーダー

 この家族構成で再認識したのは、ミュージシャンは理系の才能だということ。『関ジャム』でプロの楽曲解説を聞いていると「数学的な考え方だな」と感じることが多いが、そういうことなのかもしれない。余談だが、かのQUEENはギタリストのブライアン・メイが天文学者(「惑星間ダストの動き」を研究)だったし、ドラマーのロジャー・テイラーは歯科医からの転向組、ベーシストのジョン・ディーコンは科学を学ぶ学生であった。

 そして、やっぱり常田は育ちがいい。長野県で生まれ育った彼は4歳の頃、母からピアノを学び始めたが、1週間で断念。そこからバイオリンに転向したそうだ。

「毎日、(母と)ケンカの嵐で、『もうイヤだ』ってやめちゃったんですけど、『違う楽器で違う先生だったら大丈夫かな』ということで。近くにバイオリンの教室があったので、そこに通い始めました」(常田)

 常田家では、弟の大希が藝大でチェロを専攻している。子どもにバイオリンとチェロを学ばせられる一家は、まぎれもなく上流家庭である。つくづく、日本のハイカルチャーは上級だけで回っている世界なのだと痛感した。

 そして、17歳の頃には日本クラシック音楽コンクール全国大会で5位に入賞。ちなみに元乃木坂46の生田絵梨花が中学時代、同コンクールのピアノ部門で入賞したのも有名なエピソードだ。しかし、常田は東大を目指すため、このタイミングでバイオリンの道から外れた。

「クラシックのコンクールは楽譜をいかにクオリティー高く忠実に再現するかがど真ん中。それが自分はあまり得意ではなかったし、本当にいろんな人がいたので、『これは自分がやらなくてもいいんじゃないか』と」(常田)

 毎年開かれる学生コンクールで5位程度だと、プロとして食っていくのは難しいという現実もあっただろう。そこから常田は猛勉強を始め、東京大学工学部に現役入学した。偶然にも、エンジニアである父に近い進路だ。

「ノートパソコンが出だした小学生の頃、父親に(ノートパソコン)を買ってもらったんです。簡単なプログラミングを教えてもらい、いろいろ作ってたんですね」(常田)

 初期のノートパソコンは、今のノートパソコンよりもかなり高価だった。親が子へ投入する文化資本を、否が応でも痛感する。それによって生まれる差は大きい。“親ガチャ成功組”以外は共感できない話しか出てこず、見ていてだんだんしんどくなってきた。

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