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『映画ネメシス』興収7億すら厳しい? 公開館数「半分以下」の映画にも敗色濃厚

『映画ネメシス』興収7億すら厳しい? 公開館数「半分以下」の映画にも敗色濃厚の画像
映画公式サイトより

 公式サイトにでかでかと記された「大ヒット上映中!」の文言が切ない――。

 広瀬すずと嵐の櫻井翔のダブル主演となる『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』の失速が著しい。興行通信社による「国内興行収入ランキング」では、4週目にして早々にトップ10から退場となった。

「金・土・日の週末の興行成績を伝える同ランキングでは、3月31日~4月2日の期間で動員16万2000人、興収2億円を記録し、3位に初登場。しかし、翌週(4月7日~9日)は6位、3週目(4月14日~16日)は8位とダウンしていき、4週目でついにトップ10から姿を消しました。3週目まででなんとか興収5億円を突破したとみられますが、このぶんだと10億どころか7億すら届かないかもしれない」(映画ライター)

 大規模に公開される映画のヒットの目安は、興収10億円ほどとされている。上映館数は全国で346ほどとされる『映画 ネメシス』は、“10億の壁”にとても届きそうにないようだ。

「『映画 ネメシス』が興収ランキング3位に初登場した際、櫻井の後輩であるSnow Man・目黒蓮主演の『わたしの幸せな結婚』が2位を制しましたが、『わたしの幸せな結婚』はこのとき公開3週目で、しかも上映館数は313ほどと『映画 ネメシス』よりも少なかっただけに、『映画 ネメシス』の不振ぶりがより如実に浮き彫りとなりました」(芸能記者)

 これにより「後輩に完敗」と話題になったが、いまもっとも勢いのあるジャニーズ俳優の目黒が主演で、TBSで『アンナチュラル』『グランメゾン東京』『MIU404』『最愛』といったヒット作を次々と生んでいる塚原あゆ子監督の『わたしの幸せな結婚』に分があるのは仕方ないかもしれない。『わたしの幸せな結婚』はすでに興収20億円を突破しており、30億円にも届くかもしれないほどの大ヒット作となっている。

 だが、『映画 ネメシス』の深刻な問題は、上映館数が半分以下の映画にすら負けそうな状況だという。

「『映画 ネメシス』が興収ランキング8位になった3週目、6位に再浮上したのが、公開4週目だったアニメ映画『グリッドマン ユニバース』で、上映館数は151ほどと、『映画 ネメシス』の半分以下。そして『映画 ネメシス』は公開4週目でトップ10圏外となりましたが、『グリッドマン ユニバース』は公開5週目も9位にとどまっています。これで興収は6億ほどとみられ、下手すると最終の興収で『映画 ネメシス』を上回るかもしれない。

 アニメ映画は入場者特典によるリピーターが期待できる点で土俵が違うという向きもあるでしょうが、公開規模が段違いですし、『映画 ネメシス』も広瀬すずを中心に人気俳優を稼働させる舞台挨拶をやったり、映画オリジナルTシャツなどが当たるSNSキャンペーンをやったりしていたわけで、それで“僅差”の勝負に持ち込まれているというのは、かなり辛い状況でしょうね」(映画業界関係者)

 櫻井といえば10年ほど前は、『ヤッターマン』や『神様のカルテ』『謎解きはディナーのあとで』など主演映画のヒットも連発していたのだが……。

「『映画 ネメシス』はもともとは日テレで2021年4月期に放送されていた連ドラの劇場版なわけですが、そもそも連ドラの『ネメシス』自体、ターゲットがいまひとつ見えていない作品だった。『22年目の告白 ―私が殺人犯です―』のヒットで知られる入江悠監督を総監督に据え、今村昌弘、藤石波矢といった気鋭の推理作家を各話のトリック監修に迎え、名優から新人まで75名以上のゲストを迎えるといったスケールの大きさに、TBSの日曜劇場に対抗するような大人の推理サスペンス的な作品になるかと思いきや、かなりライトでコミカルな内容で、子どもや若者向けのテイスト。なのに設定やトリックが妙にややこしいため、出演者のファン以外にアピールできる要素がなかったこともあり、評判も散々でした。ドラマ版の反省からか、劇場版はトリック監修などは全リストラされ、小難しさも減らし、上映時間99分をやたらと強調してライト感を打ち出していましたね。そのためドラマより見やすかった、面白かったという声も少なくないですが、起承転結がはっきりしたぶん、ドラマ版以上にツッコミどころが多く、伏線とは関係のないところで“謎”の多い展開となり、リピーターも生まれなかった。企画の失敗といえるでしょう」(同)

 『ネメシス』には櫻井の大学時代の同級生がプロデューサーとして参画しているが、彼は『キングダム』シリーズや『ちはやふる』シリーズ、『22年目の告白』などに携わってきたヒットメーカーだけに、『映画 ネメシス』の大失速には頭を抱えているかもしれない。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2023/04/25 11:00
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