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本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

山下達郎炎上騒動のキーマン・小杉氏は、あの明菜騒動にも関与…ジャニーズとの蜜月ぶりとは?

山下達郎炎上騒動のキーマン・小杉氏は、あの中森明菜騒動にも関与…ジャニーズとの蜜月ぶりとは?の画像1
中森明菜

 ジャニーズ事務所創業者である故・ジャニー喜多川氏による性加害問題はいまだ沈静化をみせないなか、今度は、ジャニーズ事務所の対応を批判した音楽プロデューサー・松尾潔が、シンガー・ソングライター山下達郎の所属事務所「スマイルカンパニー」から業務委託契約を解除されたことが判明。山下自身が、自らのラジオ番組で「松尾氏がジャニー喜多川氏の性加害問題に対して、臆測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因」と説明したうえ、山下自身は、ジャニー氏の性加害について“知らなかった”とコメントしたことで、騒動は収拾がつかない方向に向かっている。

「事の発端は、松尾氏が今月1日、自身のツイッターで『15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由です。私をスマイルに誘ってくださった山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です。今までのサポートに感謝します。バイバイ!』と投稿したことでした。これを受け、9日放送のラジオ番組『サンデー・ソングブック』(TOKYO FM)で、山下が7分間にわたって説明したのですが、性加害問題について、『本当にあったとすればもちろん許し難いこと』としながらも、芸能プロデューサーとしての才能を認めることは別問題だとして、『ジャニーさんの功績に対する尊敬の念は今も変わっていません』と明言。最後には、『私の姿勢を忖度と解釈される方には私の音楽は不要でしょう』と発言したことで、炎上状態になっています」(音楽ライター)

 山下の発言に対しては、ファンからも失望の声があがっているが、性加害問題に関する見解の中で、「当時、私(=山下達郎)のビジネスパートナーは、ジャニーズの業務を兼務していましたが、マネージャーでもある彼が、いちタレントでもある私に、そのような内情を伝えることはありませんでした」と語られる“彼”は、芸能界では知られた存在だ。

 「“彼”というのは、スマイルカンパニー創業者の小杉理宇造氏のことで、小杉氏はレコード会社勤務時代、近藤真彦の担当ディレクターだったことから、ジャニーさん、メリー(喜多川)さんと関係を深めていきました。実際、山下氏も言及していた通り、小杉氏は、かつて『ジャニーズ・エンタテイメント』の代表に就任し、ジュリーさんに帝王学を授けています。松尾氏は、契約解除の話し合いの中で、小杉氏の息子である現社長から、“小杉家と山下家と藤島家は義理人情で長年、繋がっている”と説明されたそうですが、小杉理宇造氏のジュリーさんからの信頼は厚かったと思います」(前同)

 ちなみに小杉氏は、現在、活動休止状態にある“昭和の歌姫”中森明菜の転落人生にも関係しているという。

 「明菜が躓いたのは、89年、当時、恋人だった近藤真彦と痴話喧嘩の末に自殺を図り、病院に緊急搬送されたことが直接の要因ですが、騒動をきっかけに、明菜はそれまで所属していた『研音』から独立しているんです。その時、一緒に新事務所を立ち上げたのが小杉氏なのです」(ベテランの芸能ライター)

 明菜の騒動をめぐっては、当欄でも繰り返し取り上げてきたが、89年末、明菜はデビュー前から8年間所属した事務所「研音」から独立し、新事務所「コレクション」を設立。その経緯については、音楽プロデューサーの川原伸司氏が、著書の中で以下のように伝えている。

 「中森明菜さんが自殺未遂騒動を起こし、事務所の研音をやめた状態だったんです。そうしたらジャニーズのメリーさんがスマイルカンパニーの小杉理宇造さんに『明菜をなんとかしなさい』と伝えて、彼の部下だった中山益孝くんにその話が行って。中山くんはその昔RCAにいて、竹内まりやさんとか山下達郎くんをマネージメントしているスマイルカンパニーの代表も一時期やりつつ、明菜さんの事務所の社長でもあったんです」(『ジョージ・マーティンになりたくて~プロデューサー川原伸司、素顔の仕事録~』より)

 ジャニーズ事務所からの信頼も厚く、実績のある小杉氏のサポートで、明菜の第2の歌手人生は順調に進むかに思えた。

「ところが、小杉氏は役員にも入らず、明菜は特段のサポートを受けられないなま、結局、梯子を外された格好になり、事務所は自然消滅しました。その後、有象無象の輩が“明菜利権”に群がった結果、彼女は体調不良を繰り返して、精神状態が不安定なまま、現在に至っているんです」(前出の芸能ライター)

 一方、小杉氏は、ジャニーズ事務所が1997年に設立したレコード会社「ジャニーズ・エンタテイメント」の経営陣に入り、2003年には代表取締役(三代目社長)に就任した。

 「設立当初、初代社長には藤島ジュリー景子氏が就任しましたが、この会社はメリーさんがジャニーさんの反対を押し切って設立したもので、その目的は、ジュリー氏に帝王学を学ばせることだったと言われています。その指南役が小杉氏。小杉氏はジュリー氏の経営者としての“育ての親”のような存在で、現在は後見人的存在ですから、“小杉家と山下家と藤島家は義理人情で長年、繋がっている”というのも頷けます」(大手レコード会社元役員)

 松尾氏との業務委契約を解除してまで、“義理人情”を優先させた小杉家。今回の騒動が与える影響にも注目だが、いまだに復帰が暗礁に乗り上げている明菜に関して、現在どのような思いを抱いているのかも、気になるところだ。

(文=本多 圭)

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2023/07/16 15:00
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