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8月6日投開票の埼玉県知事選、投票率ワースト記録更新の予感 過去には24%台も 

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 近年、テレビ界ではローカルネタを扱う番組が大流行だが、日本一“地元愛”が低い県は、もしかしたら埼玉県かもしれない。各都道府県で行われる知事選挙の中でも、とびきり投票率が低いのが埼玉県。8月6日の投開票が行われる知事選では、ワースト記録を更新する可能性が指摘されている。

「知事選に限らず選挙の投票率は、激戦か無風かで大きく上下するものですが、埼玉県知事選は毎回、非常に投票率が低いのが特徴です。

 前回の2019年は、4期にわたって県知事を続けた上田清司氏が退任して立候補者がすべて新人となり、大野元裕氏が青島健太氏を僅差で破る激戦でしたが、それでも投票率は32.31%止まり。現職が勝ったその前の2回は、2015年が26.63%、2011年が24.89%と、目を覆うような低投票率でした。2015年の数字は全国の過去の知事選でワースト3位、2011年はワースト記録です」(週刊誌記者)

 埼玉県民に言わせれば、“知事選ごときで地元愛を語られても……”といった気分かもしれないが、2020年にブランド総合研究所が実施した「都道府県『愛着度』ランキング」でも埼玉県は最下位。伸び悩みの一因は、特殊な立地にあるようだ。

「埼玉県民は都内に通勤通学する人の割合が高く、埼玉県の昼夜間人口比率(夜間人口を100とした場合の昼間人口の数値)は全国最下位。東京に通う人数は神奈川県がトップですが、人口比では埼玉県がトップです。

“埼玉都民”は減少傾向ですが、それでも毎日100万人近くが都内に通っており、そういった人たちはどうしても郷土意識は低め。前回の県知事選でも、東京に近い県南の自治体は、投票率がのきなみ県平均を下回っています」(フリーのジャーナリスト)

 そんな状況で迎える今回の県知事選だが、投票率が上がる要素はまったく見当たらない。

「今回の立候補者は現職の大野元裕氏、共産党が公認する柴岡祐真氏、音楽家の大沢敏雄氏の3人。2期目を目指す大野氏は自民、公明、立憲民主、日本維新の会、国民民主が支持しており、大野氏は盤石です。過去の知事選を見ると、現職が圧勝した2011年、2015年はいずれも投票率が20%台と極めつけに低く、今回もそれが1つの目安になりそうです。

 さらに今年は猛暑も投票率を押し下げそうです。予報では、埼玉県内はまだまだ猛暑日予想が続いており、これも有権者の出足を止めそう。埼玉県選挙管理委員会は投票率アップ作戦を展開していますが、肝心の選挙戦は盛り上がりにはほど遠く、厳しい結果となりそうです」(前出・週刊誌記者)

 8月6日は別の意味でも、埼玉が“一番アツい県”になりそうだ。

藤井利男(ライター)

1973年生まれ、東京都出身。大学卒業後に週刊誌編集、ネットニュース編集に携わった後、独立。フリーランスのジャーナリストとして、殺人、未解決事件、死刑囚、刑務所、少年院、自殺、貧困、差別、依存症といったテーマに取り組み続けてきた。趣味はダークツーリズム。

ふじいとしお

最終更新:2023/08/05 07:00
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