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実写『金カム』に「また山﨑賢人」の声も…アシㇼパらのキャスティングに「納得」のワケ

実写『金カム』に「また山﨑賢人」の声も…アシㇼパらのキャスティングに「納得」のワケの画像
映画公式サイトより

 同名人気コミックを実写化する映画『ゴールデンカムイ』が来年1月19日に公開されることが決定し、8月30日にキャスト&スタッフ情報、ティザー映像、キャラクタービジュアルが一気に発表された。主人公の杉元佐一役には、昨年の一部報道どおりに山崎賢人が起用されており、「また山崎賢人か」といった声が続出し、キャスティングは物議を呼んでいるものの、主人公の相棒となるアシㇼパ役を始め、「納得」との声も出ている。

 『ゴールデンカムイ』は、明治時代の北海道と樺太(サハリン)を舞台に、アイヌが隠した莫大な埋蔵金をめぐって、クセの強いキャラクターたちが争奪戦を繰り広げる物語。コミックスは累計発行部数2500万部を突破し、テレビアニメは2018年から今年6月まで4期にわたって展開されるなど、こちらも大人気だ。

 実写映画化については昨年4月に発表され、昨年10月には一部で「山崎賢人主演で内定」との報道が出ていた。今回発表されたキャスト情報では、やはり主人公の「不死身の杉元」こと杉元佐一役を山崎が演じるほか、杉元と行動を共にすることになるアイヌの少女・アシリパ役に山田杏奈、「脱獄王」の白石由竹役に矢本悠馬、孤高のスナイパー・尾形百之助役に眞栄田郷敦、元マタギの谷垣源次郎役に大谷亮平、「鶴見中尉」こと鶴見篤四郎役に玉木宏、土方歳三役に舘ひろしなどがキャスティングされた。監督は、映画『HiGH&LOW THE WORST』を始めとした『ハイロー』シリーズで知られる久保茂昭氏、制作は山崎の代表作でもある映画『キングダム』シリーズを手掛けたCREDEUSが担当している。

 ところが杉元を「実写請負人」山崎が演じるとの発表は、原作ファンを中心に議論を呼んでいる。現在シリーズ最新作が大ヒット中の『キングダム』を始め、数々のコミック実写化映画で主演を務めてきた。これが「とりあえず漫画原作モノは山崎賢人に任せておけばいい」という安易なキャスティングにも映るため、SNS上では「また山崎賢人か…人気あるのは分かるけど、他にいないのかよ」「割と好きな俳優さんなんだが、それでも『また山崎賢人か』という感じある」といった否定的な意見が相次ぎ、「また山崎賢人」がトレンドワード入りする事態となったのだ。

 『キングダム』シリーズのスタッフが制作に参加することもあってか、山崎が大きくジャンプしながら相手に飛びかかるティザー映像のアクションシーンにも既視感があり、それも「またか」という印象を強めているようだ。

 また、原作の杉元はガッシリとした肉体派で野性味あふれるキャラクターだが、それと比べると山崎はスマートすぎる印象があり、実際にティザー映像やポスタービジュアルでも「線の細さ」が少し気になる。山崎は役作りに熱心で、アクションシーンが多い『キングダム』シリーズでも、撮影を前に肉体を鍛えるなどしてきた。実際、一部報道によれば昨年の秋ドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)の撮影終了後に『ゴールデンカムイ』の撮影に臨んだとされるが、『アトムの童』の撮影中、山崎は共演者の松下洸平と筋トレについて語り合っていたことを明かしており、身体づくりに励んでいたとみられる。だが、野性的な「骨太」感を出せるかどうかは骨格などの個人の資質による部分も大きいため難しいところだ。内定報道が出たタイミングでも、杉元役に鈴木亮平や長瀬智也らを推す声が出ていたが、山崎で確定したことで、ふたたび「長瀬智也ならぴったりだと思う」「なぜ鈴木亮平じゃないんだ」といった意見が噴出し、それぞれ今作と無関係なのに名前がトレンド入りしてしまっている。

 ところが、他のキャスティングについては理解を示す声も目立つ。原作では10代前半とみられる少女として描かれているアシㇼパ役に現在22歳の山田杏奈が起用されたことについて、年齢が違い過ぎる、子役に演じさせるべきだったとの意見も出ているが、一方で原作でのアシㇼパは飲酒をするシーンがあったり、「不敗の牛山」こと牛山辰馬のことを「チンポ先生」と慕う場面もあり、このことから「コンプラ的に子役は厳しいのでは」との指摘も出ている。また山田は、今年6月に公開された主演映画『山女』で、村を捨てて山で生きることを選ぶ17歳の少女を好演しており、このことからもアシㇼパ役が期待できるとの見方もある。

 また、敵でありながら原作屈指の人気キャラクターである鶴見中尉役の玉木宏と、土方歳三役の舘ひろしのビジュアルについては原作のイメージどおりと絶賛の声が続出しているほか、牛山を演じる勝矢が「日本全国から“チンポ先生”と呼ばれるような男になりたいです!」との意気込みを見せていることも注目を集め、原作を尊重した映画化への期待も広がっているようだ。脚本を担当しているのが、『キングダム』シリーズを始め、劇場版も大ヒットした『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)などの黒岩勉氏という点からも「期待できそう」という声が上がっている。

 原作は杉元をはじめとした男性キャラクターに肉体派が多いため、「全体的に筋肉が足りない」との意見もあり、特にテレビアニメが先行して好評を得ていることもあり、実写化のハードルはどうしても高くなっている。『キングダム』も第一弾の実写化発表の際は物議を醸したものだが、実写版『ゴールデンカムイ』もこうした状況を覆すヒット作となるだろうか。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/08/30 21:00
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