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『VIVANT』女性キャストが少ない? クライマックスに向け期待される福澤組女優

『VIVANT』女性キャストが少ない? クライマックスに向け期待される福澤組女優の画像1
ドラマ公式サイトより

 超豪華キャストを揃え、1話1億円と言われる大きな制作費をかけて話題となっているTBS系日曜劇場『VIVANT』。ネット上では謎につつまれたストーリーに対する考察が盛り上がり、回を増すごとに視聴率も上昇、9月3日放送の第8話では、平均世帯視聴率14.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。9月10日には、第9話放送前に150分にわたる生放送スペシャルも放送。堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、二宮和也といった豪華出演陣も登場する。

 現時点では、間違いなく成功を果たしている『VIVANT』だが、その豪華キャスト陣について、“女性が少ないのではないか”との声もあるようだ。テレビ局関係者は話す。

「昨今はポリコレ重視で、ハリウッドや海外ドラマではキャストの男女比も気にしている。そう考えると、堺雅人さん、阿部寛さん、二階堂ふみさん、役所広司さん、松坂桃李さん、二宮和也さんという『VIVANT』のメインキャストの中で女性は二階堂ふみさん1人。“世界に通用するドラマ”を狙うなら、確かに女性は少ない」

『VIVANT』を手掛けるのは、TBSの福澤克雄監督。その代表作である『半沢直樹』についても、主要キャストに女性が少ないことが指摘されていた。しかし、『半沢直樹』は池井戸潤の原作をもとにしたドラマで、さらには旧態依然とした空気が漂う日本の銀行を舞台としていることもあり、そもそも女性の登場人物自体が少ない。一方の『VIVANT』は、原作のないオリジナルストーリーであるため、意図的に女性キャストを増やすことは可能だ。

「たとえば、自衛隊の諜報組織“別班”の一員である黒須(松坂桃李)は、女性であってもおかしくない。あるいは、テロ組織・テントの幹部であるノコル(二宮和也)について、主人公・乃木の“弟”ではなく“妹”という設定でもよかった。女性キャストを増やすことはいくらでもできたはずです」(同)

 ただ、女性キャストが少ないのものもまた、“福澤監督らしい”とさえ言われている。

「たしかに過去のほとんどの福澤作品は、男性が主人公です。さらに最近では“企業もの”が多く、いまなお女性進出が遅れている日本社会を反映した結果、男性キャストばかりになっている側面もある。そういった意味で『VIVANT』も “福澤監督らしい作品”に仕上がっている。

 また、地上波テレビは中高年以上の保守的な視聴者が多く、新しい価値観を積極的に取り入れたところで、あまりウケないという現実もあります。『VIVANT』については、“海外を舞台にした諜報もの”という地上波にしてはかなり攻めた内容であり、それでは保守的な視聴者に支持されない可能性もあった。だからこそ“キャストくらいは保守的に”で結果的によかったかもしれません」(同)

 しかし『VIVANT』は、たくさんの謎が散りばめられているとともに、“どんでん返し”も少なくない作品だ。キャストについても今後攻めた展開があってもおかしくない。

「福澤組のキャストが集結している“集大成的な作品”であれば、過去の福澤作品に出ている有名女優が出てきてもおかしくはない。だからこそ、今後クライマックスに向けて、大物女優が登場する可能性もあるのではないかと囁かれているんです。過去の福澤作品に出演した女優ということでは、『MR.BRAIN』や『南極物語』の綾瀬はるかさん、『半沢直樹』の上戸彩さん、『ドラゴン桜』シリーズの長澤まさみさんなどの登場に期待が高まっています」(ドラマウォッチャー)

 さらに、続編やU-NEXT配信のスピンオフドラマなどが検討されているとも報じられており、そちらのほうで大物女優が登場する可能性もありそうだ。

「地上波であれば保守的なキャスティングになるのかもしれませんが、配信ドラマであればキャスティングで冒険することも可能です。女性の主人公が活躍するスピンオフが登場する展開もありえるでしょう」(同)

『VIVANT』をグローバススタンダードなドラマに押し上げるには、女性キャストの存在は欠かせない。仮に続編はあるのならば、新たに加わるかもしれない女優陣に注目だ。

田井じゅん(エンタメウォッチャー)

1985年生まれ。神奈川県出身。専門学校在学中より、ミニコミ誌やフリーペーパーなどでライター活動を開始。一般企業への就職を経て、週刊誌の芸能記者に転身。アイドル業界や音楽業界を中心に、その裏側を取材中。

たいじゅん

最終更新:2023/09/10 13:00
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