すとぷり、ななもり。の復帰にファン賛否…「グループのイメージと合わない」と危惧も

　昨年末のNHK『紅白歌合戦』にも出場したエンタメユニット「すとぷり」が27日、ななもり。とジェルのメンバー復帰を発表。6人体制の再開に歓喜の声が集まる一方、女性問題が原因で活動を休止したななもり。の復帰については賛否あり、波紋が広がっている。

　すとぷりは、メンバーが顔出しせずにイラストのキャラクターとして活動するネット発のエンタメユニット。2016年にリーダーのななもり。を中心に結成され、若者世代に絶大な人気を誇り、リリースした音源が軒並み大ヒットとなっているほか、テレビCMにも出演するなどネットの枠を超えて活躍している。

　しかし、ななもり。は2022年に女性問題が発覚。人気配信者の女性と内縁関係で子どもまでもうけていながら、事実婚を隠して別の女性と結婚をにおわせながら交際していたとし、それを察した内縁の妻が週刊誌やライブ配信などで告発した。内縁の妻の素性は明かされていないが、ネット上では元祖VTuber「キズナアイ」（無期限で活動休止中）の“中の人”であるという説が根強くあるようだ。

　これを受けて、ななもり。は事実を認めて謝罪し、配信者としての活動を無期限で休止すると発表。浮気の事実だけでなく、それを公にしないように“隠蔽”しようとしたとも伝えられたことでファンからも厳しい批判が寄せられた。

　2022年8月にジェルもメンタル面の不調を理由に無期限活動休止を発表し、グループは4人体制で活動を継続していたが、今月27日に投稿したYouTube動画で6人での活動再開を発表。ななもり。の復帰については、メンバーから「俺たちも怒ってたし、正直最初は何してんだって気持ちもあったけど、なーくん本人から何度も謝罪があって」という言葉があり、騒動後に裏方としてグループを支えていたななもり。の姿を目にして「一緒に頑張りたいと思った」という心境に至った経緯が明かされた。

　ななもり。は「申し訳ない以外の言葉はないです」と謝罪した上で、「こんな俺にね、こんな言葉をね、みんなからかけてもらえるなんて思ってなかったから、本当にうれしいし、待っていてくれたリスナーさんにも頑張りますと伝えたいし、何よりもすとぷりを支えてくれたメンバーに本当にありがとうを伝えたいです」と思いを語った。

　これに対して、ネット上のファンからは「なーくん戻ってきてうれしい！」「やったことは悪いけど、すとぷりを支えてくれていたの知ってるから復帰賛成です」といった歓喜の声が上がった。だが一方で「しれっと戻ってくるのは納得できない」「ジェルくんの復帰は心から喜べるけど、ななもり。は無理」といった反発の声も相次いでいるようだ。

　騒動後にななもり。が表舞台から消えたのは事実だが、わずか9カ月後に個人での活動を再開させていた上に、彼はすとぷりが所属する会社「STPR」の代表でもある。騒動当時には、内縁の妻が「彼はしばらく表舞台から姿を消していれば、反省しているように見えるし、ファンからも許されるでしょう。ですが、彼はSTPRの社長であり、会社の株を保有しているので、すとぷりや所属グループの活動が続くかぎり、表に出なくても金銭的に何も痛手はありません。周りは彼に恩がある人たちばかりですし、嘘を混ぜた説明をしているのでしょうから、まだ彼を信じていると思います」などと週刊誌上で指摘していた。

　見ようによっては、内縁の妻が予期したとおりにメンバーたちがななもり。を信頼して復帰を受け入れてしまったようにも感じられる。また、ななもり。が起こした生々しい騒動はキラキラしたすとぷりに似つかわしくないとして、グループのイメージを鑑みて復帰に反対するファンも少なくないようだ。

　ななもり。はグループ活動に真摯に向き合うことで、復帰に反発するファンを納得させることができるだろうか。