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お坊さんが英語で禅を説く 観光客殺到で副住職はうれしい悲鳴?

suna.jpg指導を行うのは、妙心寺退蔵院の副住職・松山さん

 禅の境地は「clean your heart」「clean your mind」──。「COOL JAPAN」効果か、海外から日本に遊びにくる人の数が年々増え続けている。そんな中で、京都の古寺が行っている、英語で禅を体験できるコースが海外からの観光客に人気らしい。「ただ単に街を観光して、ご飯を食べて、というのではなく、日本文化を体験してみたい人のために、英語で禅を体験できる場を作ろう」と考えたのは、妙心寺退蔵院(京都市右京区)の副住職・松山大耕さん。昨年から始めたコースは、座禅に始まって書道、茶の湯を体験し、庭園と水墨画についてのレクチャーを受けた後、精進料理を食べるという、半日かけて禅の世界をたっぷり感じることのできる内容の濃さだ。すべて松山さんが英語で直接指導をする。

「これだけやれば、どれかひとつは気に入ったり自分に合うものを見つけられる。年齢や文化圏によって、興味の方向がまったく違うんです。フランスの方なんかは禅問答が好きな人が多いですね」(松山さん)

 さすが現代思想の先進国!? でも、参加希望者が増えすぎると、松山さんひとりでは大変なのでは?

「そうですね、ほかにもやることはたくさんありますから、あまりこれで忙しすぎるのも考えものかと……。やりたいというお寺があれば、喜んでノウハウをお教えします」(同)

 最近では、ハーバード大、スタンフォード大、コロンビア大といった、いわゆるエリート校の学生が団体で来ることも増えているそう。「英語で禅」が海外からの修学旅行の人気コースになる日も、そう遠くないのかも!?
(編集部)

※恰幅がいい人など、どうしても座禅が組めない人には椅子を出すとか。「足を組むことだけが座禅ではない」(松山さん)そうだ。ちなみに、通訳を通して禅の指導を行う寺院は他にもあるが、時間が倍くらいかかってしまうらしい。

『妙心寺退蔵院』
京都市右京区に大本山を持つ、妙心寺の塔頭(たっちゅう・中心伽藍周辺に設けられた小寺院のこと)のひとつ。600年の歴史を持つ、室町時代に建立された古刹。国宝の「瓢鮎図(ひょうねんず)」を所蔵している。「桜の春、紅葉の秋が、ウチの庭は一番きれいです」とは松山さんの弁。http://www.taizoin.com/main.html

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最終更新:2008/06/06 18:54
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